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歴史ある米私立大学、コロナとランサムウェア攻撃の影響で閉校
イリノイ州のリンカーンカレッジは、5月13日に157年の歴史を閉じる。新型コロナのパンデミックに昨年12月のランサムウェア攻撃が追い打ちをかけた。
米イリノイ州にある創立157年のリンカーンカレッジは5月9日(現地時間)、13日に完全に閉校すると発表した。新型コロナのパンデミックによる財政的負担と、昨年12月に発生したランサムウェア攻撃による運営や資金調達のためのシステム停止などのため。
発表文には、「リンカーンカレッジは、1887年の経済危機、1912年のキャンパス火災、1918年のスペイン風邪、大恐慌、第二次大戦、2008年の世界金融危機など、多くの困難な時代を乗り越えてきたが、今回は事情が異なる」とある。
ランサムウェア攻撃からこの3月にシステムをようやく復旧したところ、大学を維持するために必要な登録が大幅に不足していることが明らかになったという。
2021年夏の時点で、同校の学生数は約1200人だった。
在学している学生は、受講中のクラスのみ修了できる。5月7日に卒業式が行われ、寮生は卒業後すぐに寮を出る必要があった。リンカーンカレッジの学位は、閉校後も有効という。
米セキュリティ企業Emsisoftによると、教育機関に対するランサムウェア攻撃の成功数が急増している。同社はその理由を「教育機関は古いIT機器を使っていることが多く、また、セキュリティリソースが不足しているため、サイバー攻撃に対して脆弱であることが多い」と指摘する。
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