ニュース
ネット上で著作権侵害を受けたらどうすればいい? 対策まとめたWebサイト、文化庁が公開
文化庁が、インターネット上で著作権侵害を受けたときの対策をまとめたポータルサイトを公開した。著作権の基礎知識や、海賊版の削除を要請するときの手順といった情報を掲載している。
文化庁は6月1日、インターネット上で著作権侵害を受けたときの対策をまとめたポータルサイトを公開した。著作権の基礎知識や、海賊版の削除を要請するときの手順といった情報を掲載。「ネット上には違法な海賊版サイトが数多く存在し、著作権者に大きな被害を与えている。権利者などに役立つノウハウをこのポータルサイトで分かりやすく発信していく」(文化庁)
ポータルサイトでは著作権の知識や削除要請の手順に加え、米国や中国、ロシアなどが取り組む海賊版対策の概況や、著作権制度をまとめた資料も掲載。文化庁が過去に公開した教材なども集約している。「中国での削除申請のやり方」「YouTubeでの削除申請のやり方」など、シチュエーションごとの対応方法もQ&A形式でまとめている。
社団法人コンテンツ海外流通促進機構の推計によれば、オンラインで流通する日本のコンテンツの内、映画や音楽、ゲームなどにおける海賊版の被害額は、年間3300億円から4300億円以上(2019年時点)という。
被害の状況を受け、文化庁は8月をめどに相談窓口を立ち上げる方針。今回のポータルサイトも窓口の開設に先立った施策という。窓口はポータルサイト内に設置する予定。
関連記事
- 「早く対処しなければ『漫画村』のような問題に」──東映、KADOKAWAなど13社が「ファスト映画」制作者に損害賠償請求 損害額は20億円と算定
東映、KADOKAWAなど13社が、「ファスト映画」の制作者3人に損害賠償請求を求めて提訴した。損害額は20億円と算定。最低限の損害回復として、このうち5億円の支払いを求めている。 - 違法漫画サイトへの月間アクセス数、半年で半減 ただし後継サイトは急成長中
出版物の海賊版サイト上位10サイトへの合計アクセス数は半年で半減した――海賊版対策を進めるABJはそのような調査結果を発表した。22年1月では10サイトのアクセス数は合算で4億を超えていたが、22年4月は1億8349万まで減少した。 - 違法音楽アプリ「MusicFM」、ユーザー大幅減 「法改正や利用面での不満が影響」
「MusicFM」「MusicBox」といった違法音楽アプリの利用者数が減少傾向にあることが分かった。日本レコード協会によれば、2020年3月の調査では246万人、同年9月には81万人いたところ、21年11月の再調査では37万人まで減っていたという。 - Web漫画「転載はバカボン」が連載開始 逮捕されるバカボンパパを通して違法漫画サイトに警鐘
出版社などでつくる業界団体のABJは、赤塚不二夫さんの漫画「天才バカボン」のキャラクターが登場するWeb漫画「転載はバカボン」を公開した。泥棒に誘われるまままんがを転載し、逮捕されてしまうバカボンのパパを通じて海賊版サイトの違法性を啓蒙する。 - 「漫画村」の4倍規模 違法漫画サイトへの月間アクセス数は4億目前に ABJ調査
出版物の海賊版サイト上位10サイトへの10月分の合計アクセス数は、4億の大台目前――海賊版対策を進めるABJがそのような調査結果を発表。10サイト合算で3億9833万アクセスを記録し、上位3サイトの合計アクセスは、初の3億超。
関連リンク
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.