衝撃だった「次世代CarPlay」の現実味 車メーカーが「Car OS」に仕切られる未来か「Apple Car」登場か:「自動運転未満」なクルマとドライバーの関係(2/2 ページ)
自動車のUI/UXについて語る連載、2回目はWWDC22で発表された「次世代CarPlay」について。
自動車メーカーの対応はいかに
プレゼンではAudiやポルシェなどヨーロッパメーカーをはじめ14社のメーカーロゴが表示され、この次世代CarPlayに対応予定と紹介されました。国産メーカーではホンダと日産が含まれています。
Appleが主張するとおり、次世代CarPlayが各社で採用されれば、メーカーを超えてHMI(ヒューマン・マシン・インタフェース)とUXが統一されユーザーにとってベネフィットは大きいと思いますが、これは本当に実現可能なのでしょうか?
実際、ホンダやボルボ・カーズはGoogleとの提携(車両機能まで含む)を発表していて、ボルボ・カーズからは既に対応した車種も発売されています。(ホンダは今年後半)なので、現時点ではAppleとも交渉はしているという状況と見るのが正解のようです。
Appleの狙いはCar OSの普及?
現在のCarPlayは、iPhoneをUSBケーブルまたはワイヤレスで車両と接続した状態で動作します。つまりCarPlayフレームワークそのものとCarPlay対応アプリは接続されたiPhone上で動いています。
iPhoneを接続しない状態では車両側のUIが表示されることになるので、インパネまで対応するということは、必然的にiPhoneをつないでない状態でもCarPlayが動作していることになります。
つまり次世代CarPlayがCar OS(ビークルOS)の立ち位置になることを意味しています。
CarPlayにHMIのトップを握らせてしまうのは、自動車メーカー側にとってメリットがなさそうな気もしますが、 先行するテスラや競合に勝つためにUI/UXを独自開発するのは大変です。それを諦めてAppleの次世代CarPlayを「Car OS」として採用すると言うメーカーがあってもおかしくありません。
もし次世代CarPlayを採用する既存の自動車メーカーがなかったら……。噂のApple Carで見ることができるのでしょうか? 来年後半に発表されるという続報を待ちたいと思います。
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