中小の約4割、クラウド会計ソフトを「よく知らない」 マネフォ調査 従業員数50人以下を対象に
従業員数50人以下の中小のうち、約4割がクラウド会計ソフトをよく知らない──マネーフォワードがこんな調査結果を発表した。クラウド会計ソフトを知らない・詳細を知らない中小の数は、現在使っている・使ったことがある中小の数を上回った。
従業員数50人以下の中小企業のうち、約4割がクラウド会計ソフトをよく知らない──マネーフォワードは6月17日、こんな調査結果を発表した。クラウド会計ソフトの認知を調べたところ「名前は分かるが機能や特徴は知らない」が23.6%、「知らない・聞いたことがない」が16.2%で計39.8%だった。「勤務先で現在利用している」(30.3%)や、「使ったことがあるが、現在は利用していない」(3.8%)の合計(34.1%)を上回った。
他には「興味はあるが、実際に使ったことはない」(14.3%)や、「機能や特徴は知っているが、使う気はない」(11.8%)などの回答があった。
クラウド会計ソフトを利用した経験がある人に、導入のきっかけを聞いたところ、最も多いのは「会社を設立したから」(27.8%)。2番目は「税理士や知人におすすめされたから」(25.8%)、3番目は「税理士の変更や契約・解約をしたから」(2.9%)だった。
ただし、ツールの選定に当たっては、あまり比較検討せずに導入している中小もいるようだ。クラウド会計ソフトを使っている人に、導入時、比較検討をしたか聞いたところ、「全く検討しなかった」(40.6%)が最多だった。
2番目に多かったのは「複数サービス試してはいないが、詳細は比較した」(14%)。3番目以降は「機能の概要は比較した」(11.8%)、「複数サービスを試した上で、詳細まで比較した」(5.3%)だった。残りは「分からない・覚えていない」(28.3%)だった。
中小がクラウド会計ソフトを選ぶに当たっては、税理士によるアドバイスの影響が大きいことも分かった。クラウド会計ソフトを使っている人に、利用しているツールを選んだきっかけを聞いたところ、1位は「税理士におすすめされたから」(34.7%)。2位は「機能が充実していたから」(12.7%)、3位は「料金が安かったから」(11.9%)だった。
調査は4月に実施。従業員数50人以下の中小企業を経営する人1100人に、ネットでアンケートを取った。
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