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SofTalkが“ゆっくりボイス”対応終了 ライセンス契約で折り合いつかず
音声読み上げフリーソフト「SofTalk」が、“ゆっくり”などの音声で知られる音声合成エンジン「AquesTalk」への対応を中止した。理由は、AquesTalkを提供するアクエストとのライセンス契約に折り合いがつかなかったためとしている。
音声読み上げフリーソフト「SofTalk」が、“ゆっくり”などの音声で知られる音声合成エンジン「AquesTalk」への対応を中止した。SofTalkを開発したcnccさんが7月23日に発表した。対応中止の理由は、AquesTalkを提供するアクエスト(神奈川県横浜市)とのライセンス契約に折り合いがつかなかったためとしている。
AquesTalkの音声は、同人サークル「上海アリス幻樂団」が制作する作品群「東方Project」などの二次創作キャラクター「ゆっくり」の声として知られている。SofTalkではAquesTalkの合成音声を利用することができ、SofTalkを利用したさまざまな動画が動画投稿サイトに投稿されている。
cnccさんはSofTalk開発のためにアクエストとのライセンス契約を2015年に更新。これについてcnccさんは「旧ライセンスに比べて冷遇されている」と説明している。アクエストとの交渉を試みたが、双方納得とはならず袂を分かつことになったとしている。
23日にはAquesTalkに未対応となった新バージョンをリリース。cnccさんは「いつかプログラミングが楽しいと思えるようになったら、本格的に開発を再開したいと思います。バグ取りはたまにすると思います」とSofTalkの開発をしばらく休止する姿勢を見せている。
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