話題の画像生成AI「Midjourney」は絵がヘタクソなマンガ家を救えるか?:サダタローのゆるっと4コマ劇場
最近SNSなどで話題の画像生成AI「Midjourney」(ミッドジャーニー)をご存知でしょうか。ボクも「AIに描いてもらえばラクができるのでは」と思い、有料プランに入ってみました。
最近SNSなどで話題の画像生成AI「Midjourney」(ミッドジャーニー)をご存知でしょうか? 英語で“お題”を指示するとAIがそれに合った画像を生成するというツールです。かなりクオリティの高い画像ができ、月額10米ドルからの有料版にすれば商用利用もできるそう。ボクも「AIに描いてもらえばラクができるかも」と思い、有料プランに入ってみました。
Midjourneyが描いたサダタローさん。お題は「a cutie fat man with a beard, wearing glasses and a white shirt with an S on his chest in Tom and Jerry style」
お題の指示にはコミュニケーションツールの「Discord」を使います。Discord上のBotとして振る舞うMidjourneyにコマンド(/imagine)と英語のお題を入力すると画像を生成してくれます。お題の入力についてはかなり融通がきく印象で、翻訳ソフトで直訳した文章をそのまま貼り付けたり、単語を羅列したりするだけでも大丈夫でした。
とはいえ自分のイメージにより近づけるためにはお題の入力の仕方を試行錯誤する必要があります。色々調べたり試したりしたところ、1)油絵、水彩画、写真など、どのような雰囲気の画にしたいのかを明記する、2)一番描きたいものから順番に入力する、3)どんなテイストの絵柄がいいのか入力する(SFなのか、コミカルなのか、ジブリっぽくしたいなど)といった感じで入力するのが良さそうでした。
完成した画像はどれも雰囲気があって描きこみもすごく、話題になるのも頷けるクオリティです。背景を描くのが苦手だけどきれいなイラストが描きたい人や、背景にかける時間を省きたい人にはオススメのツールだと思います。
ただコミカルな絵を描いてほしいのに雰囲気のある独特なものになってしまうなど、やはりなかなか思い通りにはいきません……ボクの代わりに仕事をしてもらうのはまだ難しいようです。
著者紹介:サダタロー
1998年にテレビ番組「トロイの木馬」出演をきっかけに漫画家デビュー。代表作は「ハダカ侍」(講談社、全6巻)、「ルパンチック」(双葉社、1巻)、「コミックくまモン」(朝日新聞出版、既刊7冊)など。現在、熊本日日新聞他で4コマ漫画「くまモン」を連載中。Pixivはsadataro、Twitterは@sadafrecce。
連載:サダタローのゆるっと4コマ劇場
漫画家のサダタローさんが、世界初の電脳編集者「リモたん」と一緒に話題のアレコレについてゆる〜く語る4コマまんが新連載。たぶん週末に掲載します。連載一覧はこちら。過去の連載はこちらからどうぞ。
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