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ソフトバンクG傘下のArm、Qualcommを提訴 Nuviaのライセンスを巡り
ソフトバンクG傘下のArmがQualcommを提訴した。Qualcommが3月に買収完了したNuviaが取得したArmライセンスは買収完了時点で終了しているという主張だ。Armは損害賠償を求めている。
ソフトバンクG傘下の英Armは8月31日(現地時間)、米Qualcommをライセンス契約違反と商標侵害で米デラウェア州連邦地裁に提訴したと発表した。Qualcommが昨年に約14億ドルで買収した半導体企業Nuviaが取得していたArmライセンスは買収完了時点で無効になったにもかかわらず、Qualcommがライセンスに基づくArmベースの技術を使っていると主張する。
Nuviaは2019年に米Appleと米Google出身のエンジニアが立ち上げた半導体企業。Qualcommは2021年1月に同社を買収し、半導体部門に統合した。同年11月にはNuviaチームによる「Apple Siliconに匹敵するArmベースのPC向けSoC」の開発を発表した。
Armは、既に企業ではなくなったNuviaが購入していたArmライセンスは終了しているので、ライセンスに基づいて開発されたArmベースの技術の破棄を求めている。「さらに、Qualcommは、製品がライセンスを受けていないにもかかわらず、米国でArmの商標を使って(Nuviaが開発中の)製品を宣伝している」とし、これが商標侵害に当たる主張する。
Armはライセンス契約の終了と損害賠償を求めている。
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