「Apple Watch Ultra」先行レビュー “普段使いのみ”でも選ぶ価値あるタフネスモデル(3/3 ページ)
2015年に登場したApple Watchシリーズの歴史からすると、初の別コンセプトモデル「Apple Watch Ultra」が、9月23日に発売される。ITmedia NEWSでは、アップルの特別な許可を得て、先行レビューさせてもらった。
何より「アクションボタン」がとても便利
Ultraで、通過すべき地点であるウェイポイントや、元のルートに戻るためのバックトレースを登録できるコンパスアプリを使ってみたが、特定のポイントへの方位を表示し続けるのは状況によっては便利かもしれない。とはいえiPhoneをポケットから出すことも難しいような極限状況で、コンパスアプリのわずかな情報だけでルートを決めるのは非常に危険だと思う。活用が難しい。
とはいえ、大画面のメリットは大きい。Ultraをダイブコンピュータに変身させる「Oceanic+」アプリをはじめ、Apple Watch Ultraで活用することを前提としたアプリが増えてくると、野外での活用範囲が増えるだろう。
筆者は、日常的にジョギングをするのだが、ワークアウトアプリでセグメントを切ったり計測を終了する時に、従来のApple Watchだと、画面をタップしてフリックし、そして一時停止ボタンをタップする必要があった。
しかし、汗でタッチパネルがうまく反応しないこともしばしば。昨日より1秒でも縮めたいと頑張って走ってきたのに、ここで5秒、10秒を失ってしまうのが非常に残念だった。しかし、Apple Watch Ultraならアクションボタンをカスタムできるため、同じ機能を割り振ることができる。これのおかげで、希望通りのタイミングで操作できるようになった。
筆者の設定では、アクションボタンを1回押すとワークアウトをスタートし、もう1回押すとセグメントを記録する設定になっている。また、アクションボタンと、右側のサイドボタンを同時に押すとワークアウトを一時停止できる。全てのランニングをする人に喜ばれる機能なのではないだろうか。 同時に、他のアップルウォッチにもアクションボタンを搭載して欲しいと思ってしまった。
明るいディスプレイに大容量バッテリー
メリットはそれだけではない。基本性能の高さも、Apple Watch Ultraの魅力だ。
他のApple Watchの2倍明るい2000ニトのディスプレイは昼間、屋外での利用にとても便利だ。従来、晴天下でApple Watchのディスプレイが見えずに困った人も多いと思うが、もうそんな心配もない。
他のApple Watch の2倍というバッテリーライフもこれまた素晴らしい。
普通に使っていて2日持つので、例えば1泊2日の出張にも、週末の1泊キャンプにも充電器やバッテリーを持って行く必要がない。いざとなれば、低電力モードを使うとバッテリーライフは60時間に伸びる。バックグラウンドでの心臓系の計測や、血中酸素ウェルネスの計測、Wi-Fiやモバイル通信が制限されるが、日常的な使い勝手は大きくは変わらない。このバッテリーライフは非常にうれしい。
強烈な見た目に、実質的な機能の充実。Ultraは非常に魅力的なApple Watchの上位モデルとして、大いに人気を博すだろう。
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