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「音撃カラススナイパー」JA全農がテスト発売 AIで鳥害対策
JA全農が画像認識AIを活用したカラス対策商品「音撃カラススナイパー」の試験販売を始めた。価格は画像分析を行う装置やカメラ、スピーカーなどセットで約150万円。
全国農業協同組合連合会(JA全農)は10月27日、画像認識AIを活用したカラス対策商品「音撃カラススナイパー」の試験販売を始めた。価格は画像分析を行う装置やカメラ、スピーカーなどセットで約150万円。
装置に接続したカメラで映像を撮影し、AIで分析。カラスを認識した場合、スピーカーから警戒音を鳴らして追い払う仕組み。音を使った鳥獣対策は他にもあるが、赤外線などを使ってカラスを検知する仕掛けが多く、風で植物が動いたときや他の動物にも反応することが多かった。賢いカラスの場合、音が頻繁に鳴ると次第に脅威を感じなくなり、効果が薄れるという。
一方で音撃カラススナイパーの場合は、カラスのみを対象に音を鳴らせるので、効果が薄れにくいとしている。カラスを追い払うだけでなく、飛来した場所を録画したり、回数を記録したりして、さらなる対策に活用することも可能という。
まずは自治体や食品製造・物流業界向けに30セットを提供。2023年4月以降に正式販売する。
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