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いまだ「紙とExcel」な奨学金にDXを ベンチャー企業「ガクシー」が目指す「あきらめなくていい社会」(4/4 ページ)

奨学金のニーズが増加する中、運営は驚くほどアナログだ。 “アナログすぎる”奨学金をDX化し、お金の心配をせずに高等教育を受けられる世界を実現したい――奨学金マッチングサイトを運営するガクシーは、こんな理想を掲げる。

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「あきらめなくていい社会」を

 「日本の将来は、若者にかかっている」。自ら起業した会社をバイアウトし、次のビジネスを考えていた時、松原さんはこう考えていた。

 「若者の未来は自分の将来に返ってくる。若者のために、世の中にないサービスを作れたら」

 そう考えて奨学金に目をつけたものの、状況はまるで分からず、ゼロからの出発だった。市場を知るため、学生や財団関係者などにヒアリングすることにしたが、業界の人脈もゼロ。そこで活用したのが「ビザスク」だ。

 ビザスクは、さまざまな業界の人にヒアリングできるプラットフォーム。ビザスクを検索して学生や財団関係者など探し、50〜100人に次々にヒアリングしたところ、「奨学金のミスマッチ」や「アナログな運営」などの課題を発見。それらを解決するサービスを考案・構築することにした。

 ガクシーのビジョンは、「あきらめなくてい社会」。大学や大学院進学、海外留学、資格やスキルの習得……お金を理由にあきらめることのない社会を築きたいという。

 奨学金のイメージも変えたいと考えている。受給がある種のステータスとして機能し、就職に有利になることもある米国のように、日本も、奨学金受給を誇れる社会にしたいという。

 松原さんには、中学校3年生と小学校1年生の子どもがいる。「子どもたちが高等教育を受けるころには、ガクシーがさらに成長し、自由にチャレンジできる世界ができていればうれしい」

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