デジタル庁、初心者向け「Webアクセシビリティー」導入ガイド無償公開 非技術者向け、専門用語は少なめに
デジタル庁は、Webサイトへのアクセスしやすさ「Webアクセシビリティー」の解説資料「ウェブアクセシビリティ導入ガイドブック」を公開した。技術者ではないデザイナーや行政人材など初心者を対象にした資料という。
デジタル庁は12月6日、Webサイトへのアクセスしやすさ「Webアクセシビリティー」の解説資料「ウェブアクセシビリティ導入ガイドブック」を公開した。55ページに及ぶPDFをWebサイトで無償公開している。技術者ではないデザイナーや行政人材など初心者を対象にした資料で、専門用語をなるべく減らし、図解を多めに盛り込んだという。
Webアクセシビリティーの品質規格として参考になることが多い「JIS X 8341-3:2016」の制定以降に出てきた、比較的新たな課題に対しての対応事例などを掲載。例えば、スマートフォン向け表示への対応例などを紹介している。資料内の事例は、デジタル庁内業務で蓄積してきた実例に基づいて取り上げているという。
デジタル庁は「Webアクセシビリティーを向上させるには、非常に専門的な複数の規格とガイドラインが必要。一方で、適切なやり方が分からないまま、現在は間違っている対応の踏襲、不要・過剰な対応、不適切な対応をしてしまう場合がある」と説明。初心者が利用できる行政機関向け研修資料が足りていない現状を指摘した。
そこで広報・サービス開発などを担当し、Webアクセシビリティーの改善に取り組む必要がある事業者向けに、知識ゼロからWebアクセシビリティーを学べる解説資料を作成。調達・受託事業者と適切なコミュニケーションが可能になることを目指したとしている。
後日、同資料のHTML版や解説動画、調達仕様書のひな型集、早見表なども公開する予定。
関連記事
- デジタル庁、Web・アプリデザインの指針まとめた「デザインシステム」公開 地方自治体の活用も見込む
Webサイトやアプリの開発時、一貫したデザインにできるようドキュメントやデータをまとめた「デザインシステム」をデジタル庁が公開した。「デザインシステムに関わる活動をオープンにし、デザインシステムの認知向上や改善につなげる」という。 - COCOAの機能停止は「アプリ削除」だけでOKだが……「最終アップデート版」なぜ配信?
「COCOA」の最終アップデート版は、COCOAの機能を確実に停止させられる。ただ、COCOAを端末から削除するだけでも機能は停止するという。では、最終アップデート版は何のためにあるのか? - バグ? Twitter、厚労省のサイトに「安全でない可能性」アラート
ツイートされたURLに「安全でない可能性がある」と警告するTwitterの機能で、厚生労働省のWebサイトなど、明らかに安全なサイトが警告を受けている。原因は不明だ。 - デジタル庁がエンジニアに求める“必須スキル”は妥当? 求人要件に賛否 同庁に経緯を聞いた
デジタル庁の開発エンジニアの求人要件がTwitter上で話題になっている。政府職員が利用する基盤サービスの開発者を募集する求人で必須スキルとして「Webアプリの開発経験5年以上」など10項目を記載し、反響を呼んでいる。 - 健康保険証は24年秋に廃止へ マイナンバーカード活用 河野大臣が発表
デジタル庁の河野太郎大臣は、2024年の秋に現在の健康保険証の廃止を目指すと発表した。マイナンバーカードの普及を推進するため、マイナンバーカードと健康保険証を一体化する。
関連リンク
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.