Microsoft、ゲーム開発向け支援を拡充 Azureクレジットや法人向けMicrosoft 365を追加で提供 スタートアップ対象
米Microsoftがゲーム開発者向けの支援プログラム「ID@Azure」を拡充。スタートアップ向け支援プログラムとの併用を可能にした。双方の審査を通った場合、クラウドサービス「Microsoft Azure」のクレジットなどを追加で受け取れる。
米Microsoftは12月7日(現地時間)、ゲーム開発者向けの支援プログラム「ID@Azure」の拡充を発表した。同社のスタートアップ向け支援プログラム「Microsoft for Startups Founders Hub」と連携。併用を可能にした。双方の審査を通った場合、ID@Azureの支援に加えてクラウドサービス「Microsoft Azure」のクレジットを受け取れる他、「Microsoft 365」といったサブスクリプションの法人向けアカウントなどを利用できる。
ID@Azureは3月に始まった支援プログラム。Azureのゲーム開発向けバックエンド支援サービス「PlayFab」の有料アカウントを最大で2年間無料提供するといったサポートを特徴としている。クラウドを活用して商用ゲームを作る開発者が対象で、応募に当たって事業規模などは問わない。
一方のMicrosoft for Startups Founders Hubは、対象に1000〜15万ドル分のAzureクレジットなどを提供する支援プログラム。統合開発環境「Visual Studio」、GitHub、Microsoft 365の法人向けアカウントなども付与する。ただし申し込みに当たっては「株式を公開していない」「教育機関や政府機関、暗号資産のマイニング事業者、コンサルタント事業者などではない」といった条件を満たす必要がある。
Microsoftは支援プログラム間の連携について「Founders Hubを通してインディーゲーム開発者により多くのリソースを提供し、優れたゲームをより早く市場に投入できるようにする」としている。
関連記事
- AWS、日本のスタートアップに最大1150万円相当のクレジット付与 ヘルスケアや宇宙事業など求む
AWSジャパンが、条件を満たす日本のスタートアップ企業を対象に、AWSの利用料などを支援する取り組みを開始。ヘルスケアや宇宙事業などを手掛ける企業に、最大10万ドル(約1150万円)の利用料を補助するという。 - BigQueryのコストを抑えろ! DeNAが取り組む「BQドクター」の実態 1年で1600万円を削減見込み
Google CloudのクラウドDWH「BigQuery」。DeNAではそのコスト管理に課題があった。そこで立ち上がったのは同社の「BQドクター」。取り組みの結果、1年で1600万円を削減できる見込みという。 - 「正直バブリー」 地方の中小企業がAWS導入でビジネスチャンスを逃さなかった話
「注文数も客単価も増え、正直バブリー」──AWSを導入していたことで、突然のビジネスチャンスを逃さず済んだ地方中小。いきなりのチャンスをどうつかんだか、キーパーソンに聞く。 - 「エルデンリング」もAWS採用 4人でオンラインサービス運用 「運用負荷を軽減できている」とフロム・ソフトウェア
フロム・ソフトウェアが、2月に発売したアクションゲーム「ELDEN RING」のオンライン機能提供に当たってAWSを採用。オンプレでは手間だったスケーリングの負担を減らすことに成功し、現在は4人のチームで運用しているという。 - Google「Stadia撤退」につながったビジネス文化の違い ゲーム産業に必要な“覚悟”とは
Googleがクラウドゲーミングサービス「Google Stadia」を、2023年1月にサービスを停止する。発表時に多くのゲーム業界関係者が発したのは「残念」という言葉ではなく、「やっぱりか」「そうなると思っていた」というものだった。
関連リンク
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.