「今までが安すぎた」 月550円に値上げの「dアニメストア」に理解の声集まる
10年の歴史を持つアニメ特化の配信サービス「dアニメストア」が値上げを実施する。Twitterでは多くのdアニメストアユーザーが値上げに驚いたものの、値上げに対する理解の声も多く投稿された。
10年の歴史を持つアニメ特化の配信サービス「dアニメストア」が値上げを実施する。運営元のNTTドコモが12月22日に発表したもので、これまで440円だった月額料金が、2023年3月1日から550円に引き上げられる。
同サービスは2012年7月に開始したもので、当時の月額料金は420円だった。消費税が5%から8%、10%と引き上げられるに連れ、432円、440円に価格を改定しているが、サービスそのものの料金は10年間変わらずだった。
値上げのニュースと同時に、多くのdアニメストアユーザーが反応。Twitterトレンドにもランクインした。驚く様子とともに見られたのが値上げに対する理解の声だ。「今までが安すぎた」「110円なら気にならない」「むしろ500円以上だと思ってた」といった声が多数あった他、「DAZNを契約してると110円は誤差」と、22年2月に月額1925円から月額3000円に値上げしたDAZNを引き合いに出すユーザーもいた。
一方で、「アマプラ(Amazon Prime Video)でいいわ」「500円を超えると心理的ハードルが上がる」といった声もあった他、dアニメストアを退会して、DMMが12月から開始したアニメ注力の動画配信サービス「DMM TV」を契約するといったユーザーも見られた。dアニメストアの値上げで、月額料金はDMM TVと並ぶ。
値上げの理由は「アニメ作品を充実させるため」
ドコモに値上げした理由を聞くと「今後お客様に満足していただくアニメ作品を充実させるため」との回答があった。「作品数を500作品から5000作品までに増やしてきたが、さらに増やしていくために改定に踏み切った」と説明する。23年1月からの冬アニメは22作品を最速配信する他、7作品は独占配信するという。
料金についても「競合他社とも比較検討した上で、550円は絶対値としてお得感をもっていただけるのでは」と説明。「値上げをきっかけに他社への乗り換えを検討される方もゼロではないと思うが、『550円でもコンテンツが充実するなら』とサービスの内容でご理解いただければ」とした。
国内外で競合ひしめく動画配信サービスだが、早くからアニメに特化した配信サービスを提供してきたこともあり、アニメファンに愛されていることが伝わってくる。ドコモが値上げ後にどのようなサービス/作品を拡充させていくのか、競合とどのように差別化を図っていくのか気になるところだ。
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