マネフォ通期決算は再び上振れ 45％成長のARR163億円に 次の成長戦略は金融サービス（2/2 ページ）

拡大する市場に向けて、大きく投資のアクセルを踏んだマネーフォワードだが、ARRは45％成長の163億円に達した。今後、金融サービスのトランザクション収益創出に注力する。

[斎藤健二，ITmedia]

今後、金融サービスのトランザクション収益に注力

　成長戦略として新たに掲げたのが「SaaS x Fintech」だ。特に、トランザクション収入の創出に注力する。継続的な課金が積み重なって収益となるSaaSのビジネスモデルとは違い、法人向けカード決済やファクタリングサービスなど金融サービスで得られる手数料がトランザクション収入だ。

　「SaaSの顧客基盤を生かしてトランザクション収益につなげる」と金坂氏。

SaaS事業がメインのマネーフォワードだが、金融サービスによるトランザクション収入の創出を図る

インボイス制度やデジタル給与、全銀ネットの解放など、複数の制度変更から、組込型金融も普及し始めている

　21年9月に投入した法人向けのプリペイドカード「マネーフォワードビジネスカード」は、発行枚数が15万枚を突破。クラウド会計データに基づく自社エンジンで与信を行い、後払い機能も提供している。

　昨今、自社のサービスに金融サービスをパーツとして組み込む組込型金融の普及が始まっている。ここにトランザクション収入拡大のチャンスがあるとみている。