顧客データはあっても事業の中身が見えない――営業活動の属人化を課題とする金融業界で、西武信金はAIを活用し、25年実施してきた手作業での企業マッチングを刷新。AIと人が生み出す支援の現在地に迫る。
ラクスが新サービス「ASURACORE」を発表した。AIと専門ディレクターが自社専用システムを作り、運用まで引き受ける仕組みだ。受託開発とSaaSの間に「第3の選択肢」を投じる狙いとは。
Vポイントマーケティングは三井住友カードとの連携を機に、これまでの会員データに加え、カードの決済データの分析を進めている。カードの決済データで生活像を読み、購買履歴を生成AIで人物像に翻訳する。データを価値に変える打ち手を聞いた。
「Vポイントは使える場所が少ない」──利用者からよく聞く声だ。経済圏を持たないことを貫いてきたVポイントの、今後の戦略は?
「ポイント経済圏」定点観測:
10月7日から、首都圏の鉄道4社で「乗車ポイント」が始まる。Visaのタッチ決済で乗車するとVポイントが貯まる仕組みだ。鉄道会社が乗車データと購買データを組み合わせる狙いとは。
AIがAIを改善する「再帰的自己改善」は、企業の現場へ広がった。人件費の3〜4割の費用が発生する“覚えないAI社員”をどう育てるのか。LayerXやマネーフォワードの先進事例から、AI活用の成否を握る「評価」の重要性をひも解く。
4.1兆円規模へ急成長する「推し活経済圏」に、決済ブランド世界大手のVisaが本格参入した。自らカードを発行しない同社は、ユニバーサル ミュージックやAdoなどの権利元と提携。カード発行会社(イシュア)へ「会員限定のチケット抽選や優先レーン」などの限定体験を供給する。ファンの反発を防ぐ倫理観と、限定価値を維持するビジネスモデルの持続性が問われる。
働く側は仕事が増えたと訴え、経営側は人が浮いてこないと嘆く。AIは確かに時間を生んでいる。しかし、その時間はどこへ消えているのか。
「ポイント経済圏」定点観測:
日銀の政策金利が1%まで上昇する中、3メガバンクは預金金利ではなく、クレジットカードのポイント還元で顧客獲得を競っている。みずほが打ち出した「常時2%還元」は、三井住友や三菱UFJの「最大20%」と何が違うのか。その狙いと背景を探る。
三菱UFJ銀行が預かり資産3000万円以上の顧客を対象に、年会費無料のプラチナカードを提供する新会員組織を発表した。対象は顧客の2%ながら、個人預金の半分にあたる50兆円を占める層だ。「金利のある世界」の復活で預金の収益性が高まる中、一見攻めに見える大盤振る舞いの真の狙いは、親の世代交代に伴いネット銀行へ流れ出す「50兆円の相続流出」の防衛だ。メガバンク首位が仕掛けるLTV重視の防衛戦略の裏側に迫る。
「ポイント経済圏」定点観測:
アメックスは「カードではなく、メンバーシップを売っている」と語る。しかし、お金を払えば誰でも入れる会員制は、サブスクと何が違うのか。説明会とランチ懇親会での取材を通じて、その違いを考えた。
検索エンジンから生成AIへとユーザーの行動が変化する中、企業FAQの役割が大きく変わりつつある。LIXIL等の事例を通じ、従来の「購入後のトラブル解決」から「購入前の疑問解消」へと守備範囲を広げるFAQの重要性を解説。AIに正しく認識・引用される「一次情報データベース」の整備が、将来のコマース参入への鍵となる。
コンタクトセンターでのAI活用が急速に進む。ZoomでCX事業を統括するクリス・モリッシー氏は「これまで重視されてきたのはコスト削減だった。いまは、CXをどう戦略的な差別化要因にするかへ考え方が移っている」と、市場の変化を指摘する。
「ポイント経済圏」定点観測:
ドコモが打ち出した最大4.5%のdポイント還元。その高還元は、どこから生まれるのか。原資をたどると見えてきたのは、カード競争ではなく、銀行口座を巡る争いだった。
「ポイント経済圏」定点観測:
「ポイントは失効したほうが発行元の得」という常識は本当なのか。NTTドコモはdポイントの年間消費数が初めて4000億ポイントを突破したことを強調する。失効より「使われる」ことを重視する理由と、その裏にあるポイント事業のビジネスモデルを追った。
「社長のAI利用額まで全社に生中継する」という透明性でコスト管理に挑むLayerX。利用額が予算の10倍を超過しても経営陣が現場を叱らなかった背景には、AI予算を「第二の人件費」として組織の資産に変える計算があった。単なる経費の締め付けを排し、外注費をAI費に切り替える基準から、上司1人で部下20人を見る「未来の組織図」まで。現場を萎縮させずにAI活用を進めるマネジメントの極意に迫る。
米Anthropicの機能発表で約8300億ドルの時価総額が消し飛んだ「AIショック」。画面の使いやすさで稼いできたSaaSや、時間と人数を積み上げるSIerの「人月商売」が崩壊の危機に直面している。だが、業界ルールにのっとった複雑な計算(ビジネスロジック)を握る企業は依然として強い。真の構造変化はどこで起きているのか。AIに仕事を任せるための「安全管理」の難所と、「現場派遣型エンジニア」(FDE)の正体に迫る。
HRBrainの常務執行役員CSaO小山径氏は「AIも、これからは経営資源の一つになっていく」と話す。小山氏が見据えるAI活用の展望とは?
「Mythos級のAIにアクセスできない企業は、もう守れない」??。Mythosのアクセスが一部の組織に限られていた2026年春、そんな脅威論が広がった。だが、AIによる初期侵入の自動化を世界で初めて実現したと公表する当事者は、そうは見ていない。勝負を分けるのは、アクセスの有無ではない。
アメリカン・エキスプレスは、「プラチナ・カード」の年会費16万5000円を据え置き、特典を刷新した。競合の「安いプラチナ」が乱立する中、本家は価格競争を拒み、「体験の総量」で勝負を仕掛ける。しかし華やかな拡充の裏には、旅行保険の自動付帯廃止や、最大特典の獲得に「年500万円の決済」を義務付ける防衛線が潜む。高額利用層だけを絞り込む「顧客選別」とは――。
みずほフィナンシャルグループは、中小企業向け金融サービスに本格参入した。安価なネット型口座と手厚い支援型という従来の二極化を、UPSIDERとの連携によるAI与信で超えようとしている。銀行の構造転換の試みだ。
経費精算SaaSのLayerXやラクス、名刺管理から事業を広げたSansan、会計クラウドのfreee、フリマアプリのメルカリ。取材した5社のAI・人事責任者から、驚くほど重なるトーンでAIのトークンコストを語る声が聞こえてきた。
Salesforce出身で、創業10年のHRテック・HRBrainのCSaOを務める小山径氏。同氏は「SaaSは死んでいない」と主張する。その理由は?
freeeが掲げた新戦略は「AIに最も選ばれるSaaS」だ。人が操作する会計ソフトから、AIが業務を代行する基盤へ――。主役の座をAIに譲るようにも見える大胆な方向転換の狙いを探った。
メルカリではCTO(最高技術責任者)の木村俊也氏が、CHRO(最高人事責任者)とCAIO(最高AI責任者)を兼任する体制がスタートした。背景には「生成AI活用」だけでは、生産性が上がり切らないのでは? という木村氏の見立てがある。
BeRealなどのSNSにおける情報漏えいが相次いでいる。AIの活用が急速に進み、さまざまなものを記録することが当たり前になりつつある今、企業はどうあるべきなのか?
契約業務系のリーガルテックは、大きく分けて「契約レビュー」と「契約管理」の2つ。このうち、契約レビューは生成AIの影響が早期に表れたSaaS領域の一つだ。明暗を分けた線は、どこにあるのか。
「金利のある世界」で、預金を持たず市場から資金を調達するノンバンクはどう戦っていくのか。クレディセゾンの水野克己社長は「一長一短」と前置きしつつ、金利の復活を機会だと捉える。
マネーフォワードは5月1日、ソフトウェア開発などに使うソースコード管理サービス「GitHub」への不正アクセスを公表し、同日、家計簿アプリ「マネーフォワード ME」やクラウドサービスの銀行口座連携機能を停止した。復旧の最後の一歩が長引く理由は、マネーフォワードが銀行法上の「電子決済等代行業者」として連携機能を提供している点にある。
日本のポイント市場で、メインで使われるポイントの入れ替わりが進んでいる。激化するポイント市場の地殻変動、勝ち抜くのはどのブランドか。
「ポイント経済圏」定点観測:
三井住友カードが最上位カード「Olive Infinite」を投入した。条件を満たせば年会費9万9000円が無料になる異例の設計だ。背景には、決済競争から「預かり資産」獲得へ移る金融業界の新戦略がある。
「汎用AIで十分ではないか」――米巨頭の進撃に日本のSaaS陣営が震撼した。生存をかけ、わずか2カ月で全方位作戦へと舵を切ったマネーフォワード。14兆円の新市場を巡り、彼らが下した「最大の賭け」とは。
生成AIを使ったラジオが、介護現場で導入されようとしている。懐かしい曲や当時のニュースを流すことで、介護施設利用者の記憶を呼び覚ますことができているが、今後浸透する可能性はあるのか?
「ポイント経済圏」定点観測:
物価高で広がるポイ活だが、「やらない人は損」とは言い切れない。NRI試算の8859億円「取りこぼしポイント」を読み解くと、そこには現金決済の現実、高還元の条件、労力に見合わず離脱する人々の姿が見えてくる。
「顧客ネットワーク」が鍵に:
Sansanが運営する経理サービス「Bill One」は2026年3月、振込手数料を実質無料にするプログラムを開始した。これは単なる値引きではない。背景には、独自のネットワーク構築で覇権を狙う、同社の戦略がある。
AIエージェントがSaaSのサービスを操作する時代に入った。SaaS各社は、今後どのような対応をしていく必要があるのか?
マリオット・インターナショナルが運営する会員向けプログラム「Marriott Bonvoy」の会員数は前年比20%増となり、世界で2億7100万人に達した。同社は「体験」を重視するが 「体験型ロイヤルティ」は今や業界の共通言語だ。その中でマリオットは何を軸に戦うのか。
「Marriott Bonvoyアメリカン・エキスプレス・プレミアム・カード」は、年会費4万9500円を8万2500円に引き上げた。世間では「改悪」という言葉が飛び交っているが、実際に顧客は減ったのか? マリオット幹部に聞いた。
AI革命、日本企業の勝ち筋:
生成AIの普及が加速する中、その恩恵を受けているのは半導体やソフトウェア企業だけではない。米ビッグテックから「指名買い」される光ファイバー大手フジクラの岡田直樹社長に、AIの裏側で起きている構造変化を聞いた。
ヤフーのスマホシフトやPayPayの立ち上げ、LINEとの統合を成し遂げた川邊健太郎氏が会長を退任すると発表した。それと同時に宣言したのが「AIとの起業」。それに必要なのが「ネット産業の経験はきれいさっぱり忘れる」ことだという。なぜ、起業パートナーにAIを選ぶのか、川邊氏に聞く「AI時代の起業論」。
AI動画翻訳サービスが、アパホテルや大手アパレル、テレビ局に次々と導入されている。手掛けるのは2024年3月設立のこんにちハロー。取締役COOとして経営全般を見る早見泰弘氏は、これが7度目の起業となるシリアルアントレプレナーだ。
「ポイント経済圏」定点観測:
PayPayとVポイントの相互交換が開始された。だが、その設計は対等ではなく、金融送客やデータ活用を見据えた戦略的連携だ。ポイントの先で何が起きるのか、経済圏競争の現在地を読み解く。
クレカ乗車が全国に広がるなか、先行する九州の事例は、これから導入を検討する事業者にとって格好の参照点になる。
2月3日、米Anthropicが法務ビジネス向けの自律型AIエージェント「Claude Cowork」を公開したことで、欧米の法務サービス大手の株価が急落し、たった一日で、米国のソフトウェア関連株から43兆円の時価総額が“消えた”。既存のSaaSにAIを組み込むのではなく、AIネイティブなサービス開発ができなければ、今後SaaS企業は淘汰されてしまうのではないか……そんな見方が強まっている。
「ポイント経済圏」定点観測:
アカウント数700万を突破したSMBCグループの金融アプリ「Olive」。2027年度末の1200万口座を目標に、PayPayやマネーフォワード、SBI証券などナンバーワン企業と連携し、若者中心のサービスから全世代の生活インフラへと守備範囲を広げている。
フィットネスジムの会費や保育園の利用料滞納、病院の医療費未払い──少額の未収金問題は、業種を問わず経営を悩ませている。この問題に、弁護士が立ち上げたスタートアップが切り込んでいる。
集中連載「AIと人間の境界線」:
カフカ『審判』になぞらえ、採用AIの判定の不透明性を問う。EUのAI規制や国内事例を踏まえ、日本企業が直視すべき人事とAIの設計責任を考察する。
集中連載「AIと人間の境界線」:
Excelの自動変換が遺伝子名を壊した事件は、人間向け設計の限界を示した。コンテキストが拡張しても、構造が崩れたデータはAIに読めない。問うべきは技術ではなく、文書設計そのものだ。
住信SBIネット銀行が2月27日にベータテストを始めるAIエージェント「NEOBANK ai」は、声やチャットで指示するだけで振込や家計分析ができる。開発したのはわずか5〜6人の若手エンジニアだ。
集中連載「AIと人間の境界線」:
AIを使うほどチェック能力が衰える――。米Anthropicの調査が示した「監督のパラドックス」は、AI活用が実地経験を奪い、評価力そのものを弱める危機を浮き彫りにする。教育と企業はどう向き合うべきか。