法人向けデータ連携進める「Amazonビジネス」 freee会計とAPI連携で一歩先行
Amazonは企業向けのサービス「Amazonビジネス」の強化を進めている。実はAPIを提供しており、freeeはそれを使い連携が可能になっている。
Amazon.co.jpは企業向けのサービス「Amazonビジネス」の強化を進めている。Amazonビジネスは法人向けのアカウントで、品そろえは個人向けと同様だが、法人割引を設けた商品や数量割引(ボリュームディスカウント)などを提供している。社員ひとりひとりに個別のアカウントを提供し、会社のアカウントにひも付けて管理することも可能だ。
2022年1月には、APIの提供も開始した。Amazonビジネスのみで提供している機能で、利用は無料。Amazonと契約を結んだ企業にのみ提供している。
freeeはAmazonビジネスのAPIを使うことで、利用明細を自動的に取得し、freee会計に登録できる機能を用意している。
マネーフォワードなどもAmazonの利用データを取得できるが、これはユーザーのIDとパスワードを用いたWebサイトスクレイピングという仕組みを使う。APIを利用すると、よりセキュアで安定して動作するようになる。現時点では、AmazonビジネスのAPIを使っているのはfreeeだけだ。
Amazonビジネスの利用に関しては、購入した物品の経理処理が裏側で完結する。まさに現代風の経費処理の代表例だ。
ただしインボイス制度や電子帳簿保存法への対応はまだこれからだ。
Amazonビジネスでは、Webサイト上で適格請求書にあたる支払明細書を表示できるようにしている。ただインボイス制度では、適格請求書の保管が求められるため、EC事業者が発行する請求書を取得して保管しておく必要がある。加えて改正電帳法では、電子取引の証憑を電子データで保管することが必要だ。
マネーフォワードは、ECサイトが発行した電子領収書などを、自動的に取り込む機能の提供を始めている。ただし、現状Amazonビジネスとfreeeの組み合わせでは、ユーザーが手動で支払明細書を取り込む必要がある。
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