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きょうスタートの「電子処方箋」ってどんなもの? 対応病院はまだ16件
電子処方箋の本格的な運用が始まった。処方箋を電子化するもので、データ共有により過去3年分の投薬履歴を確認でき、重複投薬や危険な飲み合わせを回避できるなどのメリットがある。
電子処方箋の運用が1月26日、始まった。処方箋を電子化するもので、データ共有により過去3年分の投薬履歴を確認でき、重複投薬や危険な飲み合わせを回避できるなどのメリットがある。
電子処方箋の発行にはマイナンバーカードか健康保険証が必要。対応の医療機関に設置されたカードリーダーにマイナンバーカードを読み込ませることで利用できる。健康保険証の場合は口頭で電子処方箋を使いたいと申し出る必要がある。
手続きの際に、過去の投薬履歴を提供するよう指定すれば、これまで口頭で確認する必要があった投薬状況が、履歴データで確認できる。情報は提供に同意しない限り医療機関に開示されず、情報の記録のみが行われる。健康保険証を使う場合は、医療機関において投薬履歴を取得できない。
取得した電子処方箋は対応の薬局に設置された端末で呼び出して薬剤師などに提示できる。ユーザーもマイナポータルや対応のお薬手帳アプリで確認できる。当面の間は紙の処方箋も控えとして発行する。
そんな電子処方箋だが、厚生労働省によると対応している病院や診療所はまだ16件のみ。薬局を含めても154件と導入ペースは緩やかだ。1つの都道府県ごとに平均で3件強程度にとどまっている。厚生労働省は「対応施設は徐々に拡大していく」としている。
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