Twitterの「おすすめ」がマスクCEOだらけになったのはアルゴリズム変更の成果との報道
Twitterの「おすすめ」にイーロン・マスクCEOのツイートが多数表示されるようになった。Platformerによると、自分の「再生数」の減少を問題視したマスク氏がエンジニアに“対策”を命じた結果という。
Twitterの「おすすめ」タブに表示されるツイートが、2月13日からイーロン・マスクCEOのツイートやリプライで埋め尽くされるようになった。マスク氏をフォローしているユーザーだけでなく、フォローしていないユーザーの「おすすめ」でもマスク氏関連ツイートが急増したと、多数のユーザーがツイートで報告した。
これを受け、マスク氏は自ら、「Twitter」に「イーロンのツイート」を無理強いしている画像(髪をつかんで無理やりミルクを飲ませるこの画像はミーム画像の一種)を14日の午後2時すぎにツイートし、その3時間後には「えー、アルゴリズムの調整を行うのでしばしお待ちを」とツイートした。
Twitterの従業員からの内部情報に基づく報道を続けている米Platformerは米国時間の14日、「Yes, Elon Musk created a special system for showing you all his tweets first」(その通り。イーロン・マスクは自分の全ツイートをユーザーに見せる特別なシステムを作りました)という記事を公開した。
この記事によると、マスク氏は12日、スーパーボウルでイーグルスを応援する自分のツイート(削除済み)の再生数がわずか910万回程度で、ジル・バイデン米大統領夫人のイーグルス応援ツイートをRTしたバイデン大統領のツイートの再生数が2900万回以上だったことを問題視し、エンジニアらに対策を求めたという。
解雇されることを恐れたエンジニアチームは、マスク氏の全ツイートを自動的に「おすすめ」に表示するコードを展開した。このコードでマスク氏のツイートは「おすすめ」のためのフィルタをバイパスし、フィード内で最上位にランク付けされるようになった。
マスク氏もさすがにこれはあからさまだと判断したのか、上記のようなツイートをし、チームにアルゴリズムの調整を求めたようだ。
ただし、完全にバイパスを排除したのではなく、係数を下げての人為的ブーストは継続しているという。
マスク氏のここ数時間のツイートの再生数はほとんどが1000万以上だ。上記のミーム画像のツイートの再生数は1.3億回を超えている。
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