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脳波をアバターのオーラで可視化 ドコモが取り組む、“1万人が集まれる”メタバース「MetaMe」とは何か房野麻子「モバイル新時代」(3/3 ページ)

ドコモが力を入れているのがメタバースの新サービス「MetaMe(メタミー)」だ。MetaMeは「自分らしさを表現し、目的や価値観に応じて他者とつながることが可能になる『メタコミュニケーション』を体験するサービス」として、2月21日にベータ版の提供が開始される。

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最大1万人が同じ空間に集える「MetaMe」

 MetaMeは大きく、「Identity World(アイデンティティ・ワールド)」と「Community World(コミュニティ・ワールド)」という2つの構成要素から成っている。

 Identity Worldは、ユーザーが自分の価値観を反映させられる世界で「自分の家のようなもの」。ユーザーの好みに応じて家に家具を配置するなどして自在にカスタマイズできる。

 Community Worldは、他者とのコミュニケーションを通じて新たなつながりを見出し、コミュニティを育む世界だ。Community Worldは事業パートナーと連携し、さまざまな空間が提供される予定だ。空間同士の相互送客を実現することで経済圏を作っていく狙いもある。サービス開始当初は、宝島ワンダーネットが提供するオンラインスクールサービス「J CLASS ACADEMY」と、香川県琴平町が再現され、金比羅宮への参拝などができる「香川県琴平町」が提供される。

 Community Worldではコミュニケーション活性化機能も用意される。アバターがまとっている浮き輪のようなものは「オーラ」と呼ばれ、自分の価値観を視覚的に表現。オーラで似た価値観のユーザーを見つけることができる。コミュニケーションを行うとMetaMeの中で使える通貨がもらえ、貯めた通貨で家具や服を買い、自分のアバターや家を飾り付けることができる。


ユーザーの周りでさまざまな色で光るオーラは価値観を表現。同じ色のオーラで似た価値観のユーザーを見つけることができる

 超多人数同時接続技術を活用したイベントとして、3月に1万人規模のユーザーが同時に1つの空間に集まるサウナコミュニティのイベント「メタサウナ」を開催予定だ。

 MetaMeはAndroidスマートフォン、iPhone、iPad、PCのWebブラウザでサイトにアクセスして利用できる。MetaMe自体の利用料は無料だが、Community Worldの一部コンテンツは有料。

 MetaMeは技術の社会実装を検証する場として活用され、社会実装の結果が出た暁には、XR事業を推進する会社として2022年10月から事業を開始しているNTTコノキューのビジネスに展開していくという。NTTコノキューはすでに「XR World」というメタバース、メタバース空間を作ることもできる仮想空間プラットフォーム「DOOR」も提供している。さらに今回のMetaMeと、ドコモ、NTTグループのメタバースやメタコミュニケーションへの注力具合がうかがえる。

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