「いずれ、バーチャル世界は現実を超える」 AIベンチャー→メタバース 30歳連続起業家の視線(1/4 ページ)
23歳の時、AIを使った人材マッチングサービス「scouty」(現在のLAPRAS)で起業した連続起業家は、新会社Polyscape(ポリスケープ)を設立。「子どものころから憧れていた」というメタバース実現に挑む。
「いずれバーチャル世界が現実を超えるのではないか」
そう予見して、メタバース開発ベンチャーを立ち上げた、若きシリアルアントレプレナーがいる。
島田寛基さん、30歳。京都大学卒業後、英エディンバラ大学大学院でAIの修士号を取得し、23歳の時、AIを使った人材マッチングサービス「scouty」(現在のLAPRAS)で起業し、成功を収めた。
今年2月、LAPRASの代表を退任し、新会社Polyscape(ポリスケープ)を設立。「子どものころから憧れていた」というメタバース実現に挑む。
メタバースは現実を超える
注目を集める「メタバース」。定義はさまざまだが、ざっくり言うと、アバターなどの姿で自由に活動できる仮想世界……というイメージだ。
かつてブームになった「Second Life」はその一つ。最近では、米Metaが本腰を入れて開発している他、日本では「VRChat」や「cluster」などのサービスが盛り上がっている。
アバター姿で自由に遊べるゲームも、メタバースの一つとされ、フォートナイトやファイナルファンタジー XIV(FF 14)などもメタバースに数えられる。
メタバースでは、現実世界と同じような人間同士の交流もある。アバター姿で出会う友人は、リアルな友人と同等か、それ以上の関係になることもある。
「例えば誕生日。リアルだと、友だちに祝ってもらったり恋人とごはんに行ったりすると思いますが、その代わりにメタバースにログインして、メタバースの友人に祝ってもらうことを選ぶ人もいる」。その人にとって、メタバースの人間関係は現実を超えている。
MMORPGのプレイヤー同士がリアルで結婚し、アバター姿で結婚式を挙げた例もある。メタバースは現実とクロスし、時に現実を超える。
リアルと並ぶバーチャル。もしかしたら、SNSもその一つかもしれない。多くの人が長い時間を過ごし、友人と交流したり、見知らぬ同士で出会ったり、デジタルギフトを贈り合ったりもする。
SNSは平面的だが、メタバースはより立体的で、さらに自由につながれる。2次元のインターネットより、幅広く深い可能性が広がっている。
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