Uber Eatsに「ChatGPT海鮮丼」出現 AIが選んだ最もうまい具を商品化 店主に企画経緯を聞いた
ChatGPT海鮮丼なる商品がUber Eatsに登場した。乗っているのはマグロ、サーモン、アボカド。説明によると、ChatGPTが「鮪と鮭刺しとアボカドを漬けて鉄火丼にするとうまい!」といったという。商品登場の経緯を聞いた。
ChatGPTが作ったおすすめメニュー 漬けアボ海鮮丼(865円)──そんな商品がUber Eatsに登場した。乗っているのはマグロ、サーモン、アボカド。説明によると、ChatGPTにどんな海鮮丼が最もうまいか聞いたところ「鮪と鮭刺しとアボカドを漬けて鉄火丼にするとうまい!」と答えたという。商品登場の経緯を聞いた。
ChatGPT海鮮丼を提供しているのは「大トロ中トロ専門 海鮮観光船どんぶりまる丼丸」(東京都国分寺市)。ChatGPTシリーズとしては他にも「まぐろ鉄火アボカド丼」「真鯛メガ」「特上大トロのショートメガ」などがある。盛り付け方や提供価格もAIの指示に従ったものがあり、「人間の僕(オーナー)では値段を付けることができない破格の金額」の商品もあるとしている。
24日に販売を始めたところ、200あるメニューの中でも売り上げ上位5位に入るほど滑り出し好調という。
アボカドはどこから出てきた? AIによるおすすめの理由
同店の細川特久オーナーにChatGPT海鮮丼誕生の経緯を聞いた。「刺身の種類は100種類ある、さまざまな具の選択肢がある中でChatGPTに聞いたらどういう解が出るのか気になった」のがきっかけとしている。
ChatGPTに海鮮丼などの事前知識を与えた上で、おすすめの具を聞いたところ、定番のマグロなどに加え、アボカドを提案してきた。
「『アボカドのクリーミーさがおいしい』と、食べたことがあるかのような判断をしていたのが興味深かった」(細川オーナー)
しかし、アボカドはあまり人気ではない。なぜアボカドを乗せるといいのか調べてみると、ハワイの海鮮料理「ポキボウル」にたどり着いたという。
ポキボウルはマグロやサーモンの漬けを米に乗せた料理で、アボカドが重要な材料の一つになっている。これが欧米に広がり、海鮮丼として認識されているのがChatGPTを通して現れたのではないかということだ。
ChatGPT海鮮丼は恒常メニューとして今後も販売する。細川オーナーは「AIは他の業種でもメニュー作りなどに生かせるし、(活用が進めば)もっと面白い社会になると思う」としている。
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