連載
電熱ウェアは保管に注意 きっちり〇と事故の原因に:節電テック(2/2 ページ)
今回のトピックは「電熱ウェア」。最近では一人用の暖房器具として様々な場面で活用する人が増えていますが、保管には注意が必要です。
冬物はかさばるのでなるべく小さくして収納したいと思うのは自然です。でも、電熱ウェアをきっちり折りたたんだり、タンスの奥に無理矢理突っ込んだりするのはNG。できれば吊り下げて保管してください。
電熱ウェアの電熱線には主に炭素繊維が使われています。これは髪の毛よりも細い繊維を束ねたもので、電流を流すと発熱する仕組みです。
しかし折りたたむなど物理的な負荷をかけ続けると内部の電熱線や電線が損傷し、断線したり、使用時に過度に発熱したりするおそれがあります。国民生活センターも注意喚起しています。
国民生活センターが実施した実験では、断線部同士を意図的に不安定に接触させて通電したところ、わずか30秒で200℃に達しました。衣服の素材によっては溶けてしまったり、着ている人がやけどしたりする可能性があります。
製品の説明書などにも「極力折りたたまずに保管する」ように書いてあるケースがあります。そうした記載はなくても「無理にねじることや叩くことなど、物理的な負荷を加える行為は禁止」などと書いてあります。
国民生活センターによると、電熱ウェアに関する相談は17年4月から22年9月までに228件寄せられたそう。中には「衣服が焦げて穴が開いた」「背中にやけどした」といった内容もあったそうです。
連載:節電テック
節電に関するテクノロジーとテクニックをデータを添えて紹介する連載。クイズ形式になったり、内容がアナログになったりもします。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
関連記事
「電熱ウェア」の異常発熱に注意、国民生活センターが呼び掛け 200度に過熱した例も 「異常感じたら利用やめて」
国民生活センターが、バッテリーなどで電熱線を発熱させて暖を取る防寒着「電熱ウェア」について、利用時は異常な発熱に注意するよう注意を呼び掛けた。同センターには電熱ウェアに起因する衣服の焼損・やけどの相談が複数寄せられているという。
加湿器、あえて〇を選ぶと節電に
今回のトピックは「加湿器選び」。乾燥する冬には欠かせないという方も多いと思います。でも節電を念頭に製品選びをする場合はどこに着目したら良いのでしょう。
室温20℃、体感温度も20℃にするには湿度〇%必要だった
今回のトピックは「湿度」です。加湿器などで湿度を上げると体感温度が上がることは知られていますが、「ウォームビズ」推奨の室温20℃で体感温度も20度にするにはどのくらい湿度が必要なのでしょうか?
こたつのヒーター、誰でも〇で交換できる
今回のトピックは前回に続き、節電の味方「こたつ」。国内メーカーの製品は簡単にヒーターを交換できます。故障時には廃棄物を減らせ、より省エネのヒーターに交換することも。
節電の味方、「こたつ」の電気代は1時間〇円
今回のトピックは「こたつ」。日本が世界に誇る暖房器具は節電という意味でもかなりの優等生です。

