文法チェックのGrammarlyも生成系AIツール提供へ 状況に合わせた文章を生成
リアルタイムのスペル・文法チェックツールを手掛けるGrammarlyは、生成系AIツール「GrammarlyGo」を発表した。既存の文章の改善や一からの文章生成に利用できる。北米などのユーザーに4月にβ版をロールアウトする計画だ。
リアルタイムのスペル・文法チェックツールを手掛ける米Grammarlyは3月8日(現地時間)、生成系AIツール「GrammarlyGo」を発表した。
米国、カナダ、英国、オーストラリア、ニュージーランド、ドイツの有料プランおよび無料プランのユーザーに、4月にβ版のロールアウトを開始する計画だ。
採用している技術が何かは明記していないが、生成系AIで文章を一から作成することも、既存の文章を改善することもできる。
既存の文章の改善では、例えばフランクな文体をフォーマルに書き換えたり、文意を明瞭に改善したり、短く要約したりする。新規作成は、プロンプトを入力することで行う。
メールの返信の作成では、例えば売り込みのメールで「Reply quickly」を選ぶと、「興味があります」「興味がありません」「フォローアップを依頼する」という候補ボタンが表示され、「興味があります」を選ぶと、相手のメールの内容に合わせた返信を作成する。提示されたテキストは自分で編集することもできるし、表示されるボタンでさらに改善したり短くしたりもできる。
作成する文章は、あらかじめ設定パネルでパーソナライズできる。文体はカジュアルかフォーマルかその中間か、語調は楽天的か、フレンドリーか、直接的か(語調は2つまで選択可能)、職種は何かを選べる。
生成系AIによる文章の要約やメールの返信内容の生成機能は、米Microsoft、米Salesforce、米Discordなども自社サービスへの追加を発表している。
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