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サイフォン式も登場で高級化進む 「コーヒーメーカー」の進化と矛盾:知らないと損!?業界最前線(4/5 ページ)
タイガー魔法瓶が2023年1月、サイフォン式コーヒーメーカー「サイフォニスタ」で高級コーヒーメーカー市場に参入した。総務省の家計調査によるとコーヒーの消費量は2010年以降ほぼ右肩上がりだ。コーヒーメーカー市場は、今後どのように進化していくのだろうか。
冒頭のサイフォニスタのように、ミルを搭載しない高級コーヒーメーカーも少なくない。代表的なのがバルミューダの「BALMUDA The Brew K06A-BK」(実勢価格5万9400円)だ。0.2ml単位の正確なドリップやバイパス注湯などによる、独自の抽出法「Clear Brewing Method」を採用することによるクリアな味わいが特徴。さらに、高いデザイン性や抽出時の演出など、同社らしい機能も手伝って、ヒットしている。
バルミューダの「BALMUDA The Brew」。緻密な温度制御と、0.2ml単位での正確なドリップ、バイパス注湯機能などによる独自の抽出方法「Clear Brewing Method」を備える。スターバックスの豆向けにチューニングしたモデル「BALMUDA The Brew STARBUCKS RESERVE LIMITED EDITION」も用意
さらに1万円以下の価格帯には、より多くのメーカーからさまざまなコーヒーメーカーが登場している。
このようにコーヒーメーカー市場はかなりの激戦区となっており、新たに登場したサイフォニスタは、これらの人気コーヒーメーカーのシェアを奪い取っていく必要があるということだ。
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