速報
Microsoft、「責任あるAIオフィス」解散か──Platformer報道
MicrosoftがAIの倫理的な開発のために2019年に設立した「責任あるAIオフィス」を解散させたと報じられた。このチームは、MicrosoftのすべてのAI関連製品が守るべきルールを設定してきた。
米MicrosoftはAIの倫理的な開発のために2019年に設立した「Office of Responsible AI」(ORA、日本では「責任あるAIオフィス)」)を解散させたと、米メディアPlatformerが3月13日(現地時間)、関係者の話に基づいて報じた。
ORAは、MicrosoftのWebサイトによると、責任あるAIの実現に向けたMicrosoft全体のルールを設定し、その取り組みに関わるチームの役割と責任を定義する部門。同社のAI関連製品やサービスが「AIの基本原則」に則っているかどうかを確認する。例えば画像生成AIによる著作権侵害やチャットbotの非道徳的な言動などの可能性について開発部門に提言する。
Platformerによると、Microsoftの最近の大規模リストラの一環として、かつて30人だったこのチームのメンバーが7人に削減され、3月6日には残りのメンバーも他部署に配置換えになったという。
チームメンバーの1人はPlatformerに対し、Microsoftが激しい競争の中、AI製品の迅速な出荷にフォーカスするようになり、長期的な社会的責任への関心が低くなったために解散になったと考えていると語った。
Microsoftは2月の「新しいBing」のリリースをはじめ、多様なAI関連サービスを矢継ぎ早に発表している。
関連記事
- Microsoft、生成系AI支援のVMをAzureでプレビュー開始 NVIDIA H100搭載
MicrosoftはNVIDIAのH100を8基搭載する仮想マシン(VM)「Azure ND H100 v5」の提供をプレビューとして開始した。大規模で複雑な生成系AIモデルのトレーニング向けだ。「Azureは大規模な変革型AIワークロードを開発、実行するための場だ」とスコット・ガスリー氏。 - Microsoft、企業向けにも生成系AI 「Dynamics 365 Copilot」提供開始
Microsoftは生成系AI採用のビジネスアシスタント「Dynamics 365 Copilot」を発表した。Teams会議の議事録作成やCRMでの顧客対応支援などを行う。近くDynamics 365の顧客に追加料金なしで提供を開始する。 - Microsoftの中の人、「新しいBing」のAIモデル「プロメテウス」を解説
Microsoftの「新しいBing」のAIモデル「プロメテウス」について、検索とAI担当CVPが解説した。OpneAIの次世代GPTとプロメテウスを組み合わせることで、最新の情報をチャットで提供できるようにしているという。 - ChatGPTに倫理的な回答は期待できるのか? 「迷惑動画を投稿したらバズるかな?」と聞いてみたら
AIチャットbot「ChatGPT」に、人間には答えにくい質問や、答えのない問い、ひっかけ問題を尋ねてみたらどんな反応を見せるのか。ChatGPTの反応からAIの可能性、テクノロジーの奥深さ、AIが人間に与える“示唆”を感じ取ってほしい。
関連リンク
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.