エアコン試運転の時期が分かる「指数」と「前線」、ダイキンが提案 ポイントは外気温
ダイキン工業はエアコン試運転に適した時期が分かる「夏のエアコン試運転指数」と「夏のエアコン試運転前線」を発表した。
空調大手のダイキン工業は4月6日、冷房シーズンを前にエアコン試運転を啓蒙する「夏のエアコン試運転指数」と「夏のエアコン試運転前線」を発表した。「試運転に適した時期の到来を前もって意識できる」としている。
夏のエアコン試運転指数は、天気予報と照らし合わせると試運転に適したタイミングが分かるというもの。気温23℃から25℃が「最適な時期」で、26℃以上になると「急いで実施」となる。
ダイキンは「試運転を行うにはエアコンが冷房運転を10分以上続けられる温度環境が必要。涼しい日に冷房運転をしてもエアコンは『これ以上涼しくする必要はない』と判断して冷房運転を止めてしまい、試運転が不十分になる可能性がある」と指摘する。
一方の夏のエアコン試運転前線は、各地のエアコン試運転指数が高まると推測できる予想日を示したもの。全国各地の過去5年間の平均気温を調べ、最高気温が25℃に達した最初の日を平均した。
これによると今年の試運転前線は「4月上旬に那覇に上陸し、4月中旬には福岡へ。その後半月ほどかけて本州を北上し、5月後半には札幌に到達しそうです」という。
エアコンの試運転は他のメーカーや業界団体も推奨している。例えば日本冷凍空調工業会と家電製品協会は4月10日を「エアコン試運転の日」に制定(日本記念日協会認定)。経済産業省もここ数年は同時期に試運転の実施を呼び掛けている。エアコンの買い換えや修理が夏に集中することを防ぎ、熱中症などを予防する狙いがある。
一般にエアコンに関する消費者からメーカーに対する問い合わせは5月に増え始め、8月にピークを迎える。パナソニックの調査によると、2021年には世界的な半導体不足からエアコンが品薄になり、シーズン中にエアコンを購入/修理した人の3割前後が依頼してから2週間以上待たされたという。
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