AWS版「GitHub Copilot」な「Amazon CodeWhisperer」が正式版に 個人ユーザーは無料、VSCodeに対応
AWSが、コメントの一部などからコードを自動生成してくれるサービス「Amazon CodeWhisperer」を正式版に。個人ユーザーは無料で利用できる。
この記事は新野淳一氏のブログ「Publickey」に掲載された「AWS版GitHub Copilotとなる「Amazon CodeWhisperer」が正式版に。個人ユーザーは無料、VSCodeに対応」(2023年4月14日掲載)を、ITmedia NEWS編集部で一部編集し、転載したものです。
米Amazon Web Services(AWS)は、コメントやコードの一部からAIがコードを自動生成してくれるサービス「Amazon CodeWhisperer」が正式版になったことを発表しました。
Amazon CodeWhispererは2022年6月に行われたAWSの機械学習にフォーカスしたイベント「Amazon re:MARS 2022」で発表され、プレビュー公開されていました。
参考:AWSも、プログラミングを機械学習で支援する「Amazon CodeWhisperer」プレビュー公開。コメントを書くとコードを提案
コメントや書きかけのコードからコードを自動生成
Amazon CodeWhispererは、オープンソースリポジトリ、Amazon内部リポジトリ、APIドキュメント、フォーラムなどから収集した数十億行のコードを基にした機械学習から、プログラマが書き始めたコードの続きや、コメントの内容からコードを提案してくれるサービスです。
コードを生成してくれる代表的なAIサービスであるGitHub Copilotの、AWS版と言ってよいでしょう。
下記は、1行目と2行目に自然言語で書かれたコメントから、3行目以降のコードが自動生成された様子です。
特にAmazon内部のリポジトリを基に学習されているため、AWSのサービスを活用するコードの生成は得意とされています。例えば「create S3 bucket」とコメントに書くと、Amazon S3のバケットを作成するコードを生成してくれるなど、AWS関連のプログラミングを行うプログラマの生産性向上に期待できるとみられます。
対応するプログラミング言語はPython、Java、JavaScript、TypeScript、C#、Rust、Go、Ruby、Scala、Kotlin、PHP、C、C++、Shell、SQL.など。対応するコードエディタはVisual Studio Code、IntelliJ IDEA、AWS Cloud9など。
セキュリティスキャンやオープンソースからのコピーの抑止機能も
Amazon CodeWhispererは、コードの提案だけでなく、脆弱性のあるコードになっていないかどうかを発見し改善案を提案してくれるセキュリティスキャン機能を備えています。
さらにオープンソースのコードと似たコードに対してフラグを立てて警告する機能も備えています。これによりいつのまにかオープンソースのコードを事実上コピーしてしまった、といった事故を抑止することが可能です。
個人ユーザーは無料
利用料金は、個人ユーザーは無料で利用可能。月間50回までのセキュリティスキャンも利用可能です。登録はメールアドレスのみで、AWSのアカウントも不要。
企業ユーザーには1ユーザー当たり月額19ドルの「Professional Tier」が用意され、AWS IAM Identity Centerによるユーザー認証や、組織によるライセンス管理、ポリシー管理などが可能になっています。
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