Microsoft、ローコード開発の「Power Platform」にも「Copilot」 チャットしながらアプリ開発
Microsoftは、ローコード開発の「Power Platform」にも「Copilot」を追加すると発表した。「新しいBing」のようなチャットbotと会話しながらアプリやWebサイトを生成できる。完成したアプリでもチャットbotを利用できる。
米Microsoftは3月16日(現地時間)、「Microsoft 365 Copilot」の発表と同時に、ローコード開発の「Power Platform」の「Copilot」も発表した。
Power Platformは、データ分析、アプリやWebサイトの作成、プロセスの自動化、仮想オペレータの構築などができるローコードツールの集合体。「Power BI」「Power Apps」「Power Automate」「Power Virtual Agents」で構成される。
Copilotに自然言語で作成したいアプリの概要を伝えてドラフトを作らせた後、サイドバーに現れるbotとの自然言語でのやり取りで開発を進めていく。
例えば、以下のような自然言語のプロンプトでアプリ開発をスタートする。
- 従業員向けの時間と経費のレポート提出アプリを作成
- 請求書の作成と承認のプロセスを自動化するアプリを作成
- 従業員のオンボーディングアプリを生成して新入社員の情報を収集し、トレーニングコンテンツと学習モジュールを共有する
こうしたプロンプトに基づいてCopilotがアプリのドラフトを画面に表示する。項目が足りなければ追加を要請したり、サンプルデータの入力を頼むこともできる。
完成したアプリでもCopilotはユーザーを支援する。例えば在庫管理アプリでbotに以下のように問いかけることで、アプリ内のデータに関する洞察を得られる。
- 検査が失敗する最もよくある原因は何?
- そういう問題に最も積極的に取り組んでいるのは誰?
- 最も頻繁に検査される機器はどれ?
これらの機能はまだプレビュー段階だ。まずは米国の英語版にサインアップすることでプレビューに参加できる。
Microsoftはこれらの新しい機能について、機能だけでなく限界に関する情報もユーザーに提供し、責任ある展開の選択を行うよう支援していくとしている。
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