ニュース
新潟県の公文書データ10万件消失事故、7万件超が復旧できず 保守業者の人為ミスが原因、改めて謝罪
新潟県で発生した公文書管理システム上の公文書データ約10万件が消失する事故を巡り、システム保守をしていた富士電機ITソリューションは7万7000件以上のファイルを復旧できなかったと発表した。
新潟県の公文書管理システムに保存されていた公文書データ10万件が消失した件を巡り、システム保守をしていた富士電機ITソリューション(東京都千代田区)が7万7000件以上のファイルを復旧できなかったと発表した。
消失したファイルの数は計10万3389件。復旧できたファイル数は2万5439件、復旧できなかったのは7万7950件という。復旧できたファイルは管理システムへ再登録し、復旧できなかったものについては県が控えを保存していたもののみ再登録するとしている。控えデータの保存数は不明。
同社は「関係者の皆さまにご心配をおかけしておりますことを深くおわび申し上げます」と謝罪している。
消失事故が発生したのは4月9日。富士電機ITソリューションが開発・保守する公文書管理システムにファイルの拡張子を小文字にする新機能を追加したところ、システム内の不要なファイルを削除するプログラムの削除基準に合致。10万3389件のデータが意図せず消失した。
関連記事
- 新潟県の公文書データ10万件が消失 保守業者がテストなしで新機能追加し不具合に
新潟県の公文書データ10万件が消失した。外部からの攻撃によるものではなく、システム保守業者が運用テストなどの必要な手続きを経ずに新機能を追加したのが原因という。 - 新潟県データ10万件消失事故 拡張子を小文字にしたかったのはなぜか 県に聞いた
新潟県で公文書管理システムに登録した公文書データ約10万件が消失する事故が発生した。県によると、システム保守を担当していた事業者が、ファイルの拡張子を小文字にする新機能を追加したことが事故の一因という。なぜこのような機能を追加することになったのか県に聞いた。 - 河野大臣、コンビニ交付システムの一時停止を要請 200の自治体に影響
河野太郎デジタル大臣は5月9日の会見で、コンビニエンスストアで住民票の写しが取得できる「コンビニ交付サービス」について、システムの一時停止を要請したことを明らかにした。 - ドワンゴ栗田氏が謝罪 画像生成AIの議論巡り「従業員がクリエイター揶揄した」
ドワンゴの栗田穣崇COOが、従業員がSNSでクリエイターを揶揄(やゆ)するような発言をしていたとして謝罪した。「クリエイターへの配慮に欠けた発言であり、対象従業員に厳重注意の上ツイートの削除を行った。責任者として深くおわびする」(同氏) - ChatGPTに“追悼文”を書かせるのは失礼なのか? 米国で物議に 求められる第三者への配慮
米国のバンダービルト大学がAIを使って作成した追悼文を公開したところ、炎上し謝罪するという出来事が起きた。「AIが書いた文章は被害者の心情を無視している」などさまざまな意見が飛び交っている。AI時代のメッセージの発信方法を考察する。
関連リンク
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.