映画「すずめの戸締まり」に「マスク」を描き足した新海監督の思い Twitterで解説
映画「すずめの戸締まり」の上映が5月12日から全273カットをリテイクした特別版に切り替わった。変更部分について映画公式Twitterアカウントが解説を始めた。
映画「すずめの戸締まり」の上映が5月12日から特別版に切り替わったことを受け、映画公式Twitterアカウントがリテイク箇所の解説を始めた。また新海誠監督も自身のアカウントで夜に解説ツイートを投稿すると予告している。
すずめの戸締まりは、5月27日の終映(ほとんどの劇場で上映を終了)を前に、12日から全273カットをリテイクした特別版の上映を始めた。これはBD/DVDに収録するために制作したもの。映画公式のツイートによると、例えば鈴芽が新幹線に乗る場面では乗客の顔にマスクを追加したという。
もともと新海監督はコロナ禍のさなかに制作をしていた本作で「作中にマスクを描かない方針」だった。それは「コロナ禍後の公開が想定されることや、『震災』というもう1つの災害がモチーフであること」などが理由だった。
しかし公開から半年が経ち、状況と監督自身の考えも変わってきた。「コロナ禍も徐々に過去の歴史となりつつある中で、むしろその痕跡を映画中に残すべきだと考えるようになりました。なぜなら『すずめ』は12年前に震災が起きた世界での物語であり、現実と地続きであるべきだと思うからです」(新海監督のコメントより)。
新海監督は12日に「TOHOシネマズ日比谷」で舞台あいさつに立つ予定で、それに先立ち自身のTwitterアカウントでも「『どこが変わったか分からん!』方のための解説ツイートも後ほど(夜くらい?)いたしますね」と投稿している。舞台あいさつや夜のツイートでは、より深い話が出てくるのかもしれない。
すずめの戸締まりは新海監督の8作目となる長編アニメーション映画。2022年11月に公開し、国内では半年におよぶロングランとなった。これまでの観客動員数1095万人、興行収入は145.2億円を超えている(4月26日時点)。
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