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東工大のスパコン、リニューアルへ 国内2位の性能に
東京工業大学が次世代スーパーコンピュータ「TSUBAME4.0」の構築を始める。国内2位の理論演算性能になる見込み。来春完成をめどに日本ヒューレット・パッカード及びNVIDIAと構築を進める。
東京工業大学は5月18日、次世代スーパーコンピュータ「TSUBAME4.0」の構築を始めると発表した。国内2位の理論演算性能になる見込み。既に専用の建屋も整備しており、来春完成をめどに日本ヒューレット・パッカード(HPE)及びNVIDIAと構築を進める。
理論演算性能は精度64bitで66.8PFLOPS、AI分野で使われる精度16bitで952PFLOPS。スーパーコンピュータ「富岳」に次ぐ性能になるという。「TSUBAME」シリーズはこれまでも当時の最新NVIDIA製GPUを搭載してきたが、今回も新世代の「NVIDIA H100 TensorコアGPU」を特別にチューニングして搭載する。GPU台数は960台で、TSUBAME3.0の2160台に比べて減っているが、技術向上により性能は上がっている。
東京工業大学のTSUBAMEシリーズは「みんなのスパコン」がコンセプトで、計算資源を学外の研究者や企業にも提供してきた。TSUBAME4.0も過去のバージョンや汎用PCとの互換性を重視している他、今後はWebアプリケーション経由での提供を検討。初学者などにも使いやすい環境を備え、日常的に活用されることを目指すとしている。
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