開発環境を丸ごとクラウドPC化する「Microsoft Dev Box」、7月に正式リリース:Microsoft Build 2023
Microsoftが、「Microsoft Dev Box」を7月に正式リリースすると発表。開発環境やツールチェーンを、あらかじめ整備された仮想マシンとして用意することで、開発者がすぐに適切な開発環境を立ち上げられ、開発にフォーカスすることを実現するという。
この記事は新野淳一氏のブログ「Publickey」に掲載された「[速報]開発環境を丸ごとクラウドPC化する「Microsoft Dev Box」、7月に正式リリースと発表。Build 2023」(2023年5月24日掲載)を、ITmedia NEWS編集部で一部編集し、転載したものです。
米Microsoftは5月24日未明(日本時間)から開催する開発者向けイベント「Microsoft Build 2023」で、「Microsoft Dev Box」(以下、Dev Box)を7月に正式リリースすると発表しました。
Dev Boxは昨年(2022年)5月に行われた開発者向けイベント「Microsoft Build 2022」で発表され、8月にパブリックプレビューとなっていました。
開発環境をクラウドPC上に用意、デスクトップ仮想化で利用
最近のアプリケーションの開発環境は、コードエディタおよび文法チェックやフォーマッタなどの拡張機能、ソースコード管理ツールとの連携、ビルドツールや自動テスト環境などをはじめとするさまざまなツールによって構成されています。
これらのツールチェーンを適切に稼働するように設定するだけでもある程度の専門的な知識が必要で、手間のかかる作業になっています。
Dev Boxはこうした開発環境やツールチェーンを、あらかじめ整備された仮想マシンとして用意することで、開発者がすぐに適切な開発環境を立ち上げられ、開発にフォーカスすることを実現するものです。
仮想マシンはMicrosoft Azure上の仮想マシンであるクラウドPCとして構築され、それをデスクトップ仮想化経由で利用します。
開発プロジェクトごとに適切なCPUやメモリ、ストレージなどの構成や各種ツールをカスタマイズできるようになっています。
複数のプロジェクトに関わる開発者であれば、プロジェクトごとに適切な開発環境を使い分けることも容易です。また、必要に応じて過去の開発環境をそのまま保存しておく、といったことも簡単かつ低コストでできるようになります。
Windowsを開発者向けにフォーカスさせる取り組み
Microsoftは今回のイベント「Microsoft Build 2023」で、開発者向けのダッシュボード画面「Dev Home」や、開発環境に特化したストレージボリューム「Dev Drive」などを発表しています。
これら「Dev Box」「Dev Home」「Dev Drive」は、汎用目的のOSとして提供されているWindowsを、開発者にフォーカスしたプラットフォームにカスタマイズするというMicrosoftの新たな取り組みといえそうです。
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