「通信料金が分かりにくいプランはいらないモ〜!」 日本通信、ドコモ新料金に“チクリ” SNSでも「複雑」と不評
「分かりにくい」「実質値上げ」と不評なドコモ新料金。SNSでは一般ユーザーだけでなく、MVNO事業者からも批判の声が。
「セット割引や、小さな注意書きでモバイル通信料金が分かりにくくなるプランは要らないモ〜!」──MVNO事業を手掛ける日本通信の公式Twitterアカウントが、6月20日にこんなツイートを投稿した。NTTドコモが同日に発表したスマートフォン向け新料金プランへのリアクションとみられる。Twitterでは、日本通信の投稿と同様、ドコモの新料金に対して「分かりにくい」とする意見が出ている。
ドコモが発表したのは「irumo」(イルモ)と「eximo」(エクシモ)の2プラン。イルモは同社と経営統合したNTTレゾナントが提供していた「OCNモバイルONE」の後継、エクシモは「ギガホ プレミア」などの後継プランだ。
同社は20日の会見で、「イルモは880円で毎月3GBのデータ通信量を使える、エクシモは4928円で無制限に使える」などと強調していた。しかし、これは「dカードお支払い割」や「みんなドコモ割」「ドコモ光セット割」など各種割引を適用した後の料金だ。
割引を適用しない場合、イルモは毎月のデータ通信量が0.5GBの場合は550円、3GBでは2167円、6GBでは2827円、9GBでは3377円と、4つの料金体系から選ぶ形になる。このうち最も安い0.5GBプランでは5G通信が使えず、通信速度は送受信ともに最大3Mbpsに制限される。一方のエクシモは、その月に利用したデータ量が1GBまでなら4565円、1GB〜3GBまでは5665円、3GBを超えると7315円になる変動制プランだ。
オンライン専用プラン「ahamo」のときは他社に率先してクレジットカードや光回線とのセット割引を廃したドコモだが、新プランでは逆戻りしたといえる。日本通信による投稿には、複雑な料金体系を批判し、同社が提供するプランのシンプルさを強調する狙いもあったかもしれない。
とはいえ、SNSでは日本通信と同じように、イルモやエクシモの分かりにくさを批判する声が少なくない。Twitterでは「口頭で説明されてもほんと頭に入ってこないので止めてほしい」「割引を適用させるための条件がまず優しくない」などの意見が出ていた。
中でもイルモは、前身となるOCNモバイルONEから実質的に値上げになっていたことがユーザーの批判を呼んでいる。例えば、OCNモバイルONEの3GBプランは月額990円だったが、イルモの3GBプランは2167円。各種割引を適用すれば880円と安くなるが、そうでない場合はOCNモバイルONEの倍以上となる。
「イルモ」「エクシモ」というプラン名の分かりにくさも不評だ。「どっちが小容量でどっちが大容量なのかは名前で分かるようにするべき」「名前からプランのコンセプトが読み取れない」と、料金の高低が名前から判断しにくいことに対する批判の声が出ている。
最近では通信品質の低下によってユーザーの不満が高まっていたドコモ。夏までの対策を約束していたが、料金プランへの反発がイメージのさらなる低下を招くかもしれない。
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