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武蔵野美術大、美大初の“AI絵画アワード”開催 AIピカソなどと協力 「美術の進歩において意義あること」
武蔵野美術大学とカヤックとスタディプラス、AI Picassoは、AI画像コンテスト「武蔵野AI美術大学 AI絵画アワード」を開催すると発表した。AI画像生成アプリ「AIピカソ」で作った画像をTwitterで募集する。
武蔵野美術大学とカヤック(神奈川県鎌倉市)、スタディプラス(東京都千代田区)、AI Picasso(東京都千代田区)は6月22日、AI画像コンテスト「武蔵野AI美術大学 AI絵画アワード」を開催すると発表した。AI画像生成アプリ「AIピカソ」で作った画像をTwitterで募集する。グランプリ受賞者には、受賞作品を額装した画などのグッズをプレゼントする予定。
コンテストのテーマは「ワクワクする世界」。AIピカソで生成した画像を規定のハッシュタグなどを付けてツイートすることで、エントリーできる。応募期間は7月5日まで。2次審査を通過した作品は全て入賞作品となり、その中からグランプリ作品を1点決める。
作品応募の際、画像生成するまでに使ったプロンプトを共有する必要があり、入賞した場合はそれがWebサイト上で公開される。しかし、公開されたプロンプトをコピーして、生成AIなどで画像生成することは禁止としている。
同学は「クリエイティブ分野への生成AIの活用は、著作権問題などさまざまな議論が高まっている。しかし、さまざまな問題を考慮し向き合いながらも、AI技術を活用した新しい美術やデザインに挑戦し世の中に提案していくことは、美術の進歩において意義のあること」と考えを説明。AI絵画を多くの人に知ってもらうことを目的に、コンテストを企画したとしている。
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