DuckDuckGoのWebブラウザ(β)、ついにWindowsにも YouTubeの広告なし再生も可能
DuckDuckGoがWindows版のWebブラウザ(β)をリリースした。昨年リリースのMac版に続くものだ。YouTubeを広告抜きで再生できる「Duck Player」などの機能がある。
「あなたを追跡しない検索エンジン」を謳う米DuckDuckGoは6月22日(現地時間)、Windows向けWebブラウザのβ版を公開した。Mac版は既に昨年4月にリリース済みだ。
DuckDuckGoは2013年にモバイル版のWebブラウザをリリースしており、デスクトップ版への要望が高まっていたという。
デスクトップ版もモバイル版と同様に、DuckDuckGoの検索エンジンがデフォルトになっており、パスワードマネジャー、トラッカーブロッカー、HTTPS版のWebページを表示するSmarter Encryption機能を搭載する。
さらに、Cookieのポップアップを表示しない機能や、メールからトラッカーを削除する機能など、さまざまなプライバシー保護機能を搭載する。
Windows版リリースと同時に、YouTubeの無料版でも広告が表示されなくなる「Duck Player」も追加された。広告が表示されないだけでなく、動画の再生回数がおすすめに影響を与えないようになっている。
DuckDuckGoのブラウザでYouTubeの動画を再生しようとすると、「YouTubeのターゲティング広告とおすすめにうんざりしてる?」と表示される。ここで「Duck Playerで再生」を選び、「私の選択を記憶」にチェックを入れると、次回から自動的にDuck Playerで再生するようになる。
この他、トラッカーを読み込む前にブロックするなどのプライバシー保護機能がある。ブロックすることで、デスクトップブラウザの場合、Chromeよりデータ使用量が約60%少ないという。
DuckDuckGoのブラウザは専用ページからダウンロードできる。設定ページはまだ簡素で、日本語の設定もできないようだが、基本的な使い方はEdgeやChromeとそれほど変わらない。
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