Google、ネット上の公開情報をAIのトレーニングに利用しているとプライバシーポリシーに明記
Googleは7月1日付でプライバシーポリシーを更新し、BardなどのAIのトレーニングにネットで一般公開されている情報を使っていると明記した。
米Googleは7月1日、プライバシーポリシーを更新した。Googleが公開している更新の差分を確認できるページによると、変更があったのは日付を除いて2箇所。
1つ目は「コンテンツや広告など、カスタマイズしたサービスの提供」という条項で、以前は「たとえば、「マウンテンバイク」というキーワードで検索すると、Googleが配信する広告を表示するサイトを閲覧しているときにスポーツ用品の広告が表示されることがあります。」となっていたところが「たとえば、「マウンテンバイク」というキーワードで検索すると、YouTubeでスポーツ用品の広告が表示されることがあります。」と変更された。
2つ目は、ユーザーが公開した情報の収集に関する条項だ。本文内の「公開情報」の定義を説明するリンク先が以下のように変わっている。
日本語では、「たとえば、インターネットに一般公開されている情報やその他の公開情報源からの情報を収集し、Googleの言語モデルの学習やGoogle翻訳などの機能の構築に役立てることがあります。」が「たとえば、インターネットに一般公開されている情報やその他の公開情報源からの情報を収集し、GoogleのAIモデルのトレーニングのほか、Google翻訳、Bard、CloudのAI機能などのサービスや機能の構築に役立てることがあります。また、ビジネスの情報がウェブサイトで公開されている場合は、インデックスに登録してGoogleサービスに表示することもあります。」となった。
つまり、収集するデータやその利用方法については変わらないが、従来より具体的に明示するようになった。
Twitterのオーナー、イーロン・マスク氏は多数の組織がAIのトレーニングのためにTwitterから情報をスクレイピングしていると非難したが、Googleは自社のAIツールのトレーニングにネット上に一般公開されている情報をすべて使っているということだ。
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