“2050年の試作品”を作ったソニーG デザイナーが「SF」活用 想像した未来とは?:SFプロトタイピングに取り組む方法(4/4 ページ)
ソニーグループのデザイン部門が「2050年」をテーマにプロトタイプを制作しました。SF的な思考で描いた未来とはどのようなものか、未来を考える意義が何か取材しました。
ONE DAY, 2050/Sci-Fi Prototypingの各テーマとデザインプロトタイプを紹介します。
テーマ1:WELL-BEING
2050年、テクノロジーがどれだけ進化しても、人生におけるストレスや挫折をゼロにすることは難しいでしょう。だからこそ、そこから立ち直る回復力──レジリエンスを身につけるサポートをすることが、人々のウェルビーイングを高めてくれるかもしれません。突然の失恋、仕事の失敗、家族の死……あなたがくじけそうになったとき、AIカウンセラーがあなたの感情の変化やストレス値などのデータから最適なカウンセリング方法をカスタムメイドし、あなたに合わせた姿形に変化することでレジリエンス獲得をサポートします。(Webサイトより)

デザインプロトタイピング「Resilience Program」「人々がレジリエンスを身につけるサポートをしてくれる、2050年のAIカウンセラー。あなたのストレスや感情の変化をどのように感知し、どのような姿でストレスを緩和するのかを表現しました」(Webサイトより)
テーマ2:HABITAT
2050年には、気候変動の影響によって住む場所をなくした「気候難民」や、政治的問題から居住する国を出なければならなくなった移民が増えていくだろうと言われています。人々が水上移動式住居によって、世界中の海上を移動して暮らす未来がやってくることも考えられます。そして、そのような集団は、海の遊牧民のように自然環境と共生する独自のエコシステムをもつようになっていくかもしれません。(Webサイトより)

デザインプロトタイピング「Floating Habitat」「多種多様な文化圏の人々が生活する海上における人と人の共生、あるいは自然環境との共存は、いかにして可能なのでしょうか。2050年の海上での人々の生活とエコシステムを「住居」の視点から表現しました」(Webサイトより)
テーマ3:SENSE
パンデミックによりマスク着用の文化が生まれましたが、それは2050年でも変わらないかもしれません。視覚・聴覚に続いて嗅覚を用いたエンタテインメントを体験するための重要なアイテムとして新しいマスクを構想しました。五感の中でも感情や記憶に直接影響すると言われている嗅覚の研究が進み、香りのデジタル化が可能になった2050年において、人々は思い思いの香りを共有し、新しいエンタテインメントを体験しているかもしれません。(Webサイトより)

デザインプロトタイピング「Sensorial Entertainment」「2050年、香りを楽しむエンタテインメントとはどのようなものか。蓄積された膨大な感情データをもとに過去に嗅いだ香りの再現を可能にするサービスとツールを構想しました」(Webサイトより)
テーマ4:LIFE
2050年、ベーシックインカムを筆頭に、新しい社会保障制度が社会に実装されているかもしれません。そんな時代では、生きるために必要な「ジョブ」と人生を楽しむための「ワーク」が分離し、人々のライフスタイルや人生設計が変わる可能性があります。複合的なセンシング技術の発展や、金融資産にとどまらない自己資産の高度なシミュレーションにより、人生における挑戦を下支えし、自らの意思で人生をデザインすることを助けてくれるサービスが実現されているかもしれません。(Webサイトより)

デザインプロトタイピング「Life Simulator」「ライフスタイルや価値観が多様化すれば、個々人に最適化された人生設計が求められるはず。人生の可能性を高精度にシミュレーションできるサービスを構想しました」(Webサイトより)
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