サム・アルトマン氏の虹彩暗号通貨「Worldcoin」始動 東京でも登録受付中
OpenAIのサム・アルトマンCEOが2019年に共同で立ち上げた暗号通貨プロジェクト「Worldcoin」がついに始動。球形虹彩スキャンツール「Orb」による「World ID」提供が東京を含む世界の都市で始まった。
米OpenAIのCEO、サム・アルトマン氏が共同創業した米新興IT企業Tools for Humanityは7月24日(現地時間)、暗号通貨プロジェクト「Worldcoin」を始動させたと発表した。2021年に発表した構想を実現させるべく、東京を含む世界の都市で「World ID」の提供を開始した。
Worldcoinは「地球上のすべての人間に提供する新しいグローバルデジタル通貨」を目指す。botを排除し、すべての人間に平等に無料の暗号通貨を配布するために、片手で持てるサイズの本人確認用の球形虹彩スキャンシステム「Orb」を開発した。スキャンした虹彩データを一意な数値コード「World ID」に変換する。ユーザーはアプリで生成したウォレットにWorld IDでログインし、暗号通貨を受け取る。World IDは暗号化され、ユーザーのウォレットやトランザクションにもリンクされない。
本稿執筆現在、例えば新宿の会場は7月25、26、27日に予約可能だ。
2021年5月から2023年7月までの間に、既に世界30カ国以上で200万人以上の個人にWorld IDを提供済みという。
Worldcoinのホワイトペーパーによると、このプロジェクトが「成功すれば、Worldcoinは経済的機会を大幅に増やし、プライバシーを保ちつつオンラインでAIと人間を判別するための信頼できるソリューションを拡張し、世界的な民主プロセスを可能にし、最終的にはUBI(ユニバーサルベーシックインカム)への道筋を示すことができると革新している」という。
米Financial Timesは5月、アルトマン氏がWorldcoinへの追加資金役億ドルを確保しようと交渉していると報じた。
Worldcoinのプロジェクトは、Andreessen HorowitzやKhosla VenturesなどのVC、リード・ホフマン氏なども支援している。
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