真夏の夜、エアコンは「つけっぱなし」でいい 電気代は一晩20円ちょっと:はみだし節電テック(2/2 ページ)
今回のトピックは「就寝時のエアコン」。電気代と睡眠の質、熱中症の可能性などを考慮すると、冷房は28℃設定でつけっぱなしが良いようです。
あまり差が出なかった理由が分かる検証をパナソニックが行っていました。同じエアコン、同じ設定で冷房運転した場合、外気温が35℃の日に比べ、30℃の日は消費電力が約52%と半分程度まで下がったのです。「エアコンは外気温と設定温度の差が大きいほど消費電力量が多くなります。外気温の低い夜間は日中に比べて電気代はかかりません」(パナソニック)。
また三菱電機の検証では、エアコンをオフにした後で、次回オンにするまでに室温が1.5〜2.5℃上がったことが確認されました。この温度差を埋めようとオンになったエアコンは一時的に電力消費が増えるため、運転/停止時間の割合ほど差が出なかったのではないでしょうか。
熱中症予防の観点からもつけっぱなしが吉
そして室温が上がると寝苦しくなります。三菱電機の検証に協力した睡眠環境プランナーの三橋さんは、エアコンのオン/オフを繰り返す場合、「(オフの間に)室温が上昇することにより目が覚め、睡眠の質が低下する可能性がある」と指摘しています。
パナソニックの調査でも「3時間の切タイマー運転」と「つけっぱなし運転」を比較したところ、つけっぱなしのほうが夜中に目が覚めてしまう回数とその時間が少ないことが分かっています。
電気代の差は上記の通りわずか。節電が気になるご時世ではありますが、夏の夜はエアコンを付けっぱなしにしたほうが快適で、トータルではお得といえるのではないでしょうか。パナソニックは「熱中症対策のためにも夜間のエアコンはつけっぱなしで積極的に使用してください」としています。
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