ミリ波レーダーで睡眠や心拍数をモニタリング 寝室見守りデバイス「ポム」のすごいところ(3/3 ページ)
米国サンフランシスコのITベンチャー・Tellusとソースネクストが協業し、世界に先駆けて日本で展開することとなった非接触型の見守りデバイス「POM」(ポム)を体験してきました。
筆者は実際に自分がPOMでどう検出されるのかを体験してきました。少し分かりにくいとは思いますが、PC画面の真ん中に座っている私が表示されています。目の前にPOMがあるだけなのに、PC画面に自分らしき姿が投影されているのは、少し不思議な感覚でした。私が動けば、これも当然のように画面上の姿も変化していきます。もちろん、これはデモ用の用意された画面なので、製品版でこの画面が見れるわけではありません。
POMの設計思想は、「1人になっても住み慣れた町で老後を過ごしたい」「できるだけ自宅で過ごしたい」という当たり前の願いをサポートしたいという創業者の2人の考えからスタートしています。
そして、POMが日本で事業をソースネクストと展開するのは、すでに人口の3割が65歳以上となっていることと関係があります。ソースネクストが販売目標を2029年年度末までに100万台と設定しているのも、この日本の人口の状態と関係性があります。
正直、私個人としても、こういった高齢者に寄り添うハードウェアとサービスは他人事ではないなと感じました。自分の親がいつPOMを必要とするか分かりませんし、自分もお世話になる可能性も高いわけですから。
さて、最後にもう1つ。今回、見守りIoTなどの製品とあまりなじみのないソースネクストがこのPOMを手がけたもう1つの理由をお伝えしておきたいと思います。Tellusの投資家でありメンターがEvernoteの元CEOで知られるフィル・リービン氏です。そして、日本でEvernoteと長く協力関係にあったのがソースネクスト。つまり、Tellusとソースネクストをつなぐ縁はEvernoteから始まっているのでした。
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