ソフトバンクは8月15日、政府の共通クラウド基盤「ガバメントクラウド」への応募は未定だと、ITmedia NEWSの取材に対して答えた。
ガバメントクラウドは、政府やデジタル庁が主導するデジタル改革の一つで、自治体や政府が使うシステムの基盤を共通化する取り組み。これまでは多岐にわたる技術要件から、AWSやMicrosoft Azureなど外資系サービスのみが採択されており、ソフトバンクのサービス含め国産クラウドは選ばれていなかった。
しかしデジタル庁は選定基準を見直す方針を明らかに。8月下旬の公募では他社製のものなど複数サービスを組み合わせることで要件を満たす形態を認め、これまで参入できなかった国産クラウドサービスも参入しやすくする方針だ。
これにより、政府のセキュリティ評価制度「ISMAP」のリストに登録された事業者であれば、国産ベンダーでもガバメントクラウドを目指しやすくなる見通し。ITmedia NEWSでは、ISMAPにIaaS・PaaSを登録するベンダーに今後の方針を問い合わせており、返答に応じて随時記事化する。
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