松尾研、公開したLLMの「オープンソース」記述を削除 X（Twitter）で指摘相次ぐ

東京大学院工学系研究科・松尾研究室は、「オープンソース」として8月18日に公開した大規模言語モデル「Weblab-10B」について、「商用利用不可のため定義に当てはまらない」としてオープンソースの記述を削除した。

[ITmedia]

　東京大学院工学系研究科・松尾研究室（主宰：松尾豊教授）は8月22日、「オープンソース」として18日に公開した大規模言語モデル（LLM）「Weblab-10B」について、「商用利用不可のため定義に当てはまらない」としてオープンソースの記述を削除した。

「商用利用不可のため“オープンソース”の定義に当てはまらない」

　Weblab-10Bは、日本語と英語のデータセットを学習させることで学習データ量を増やし、日本語の精度を高めたモデルとしている。パラメータサイズは100億。研究目的での利用のみ認めており、商用利用は不可としている。

　しかし、X（Twitter）などでは「商用利用不可ならオープンソースとはいえないのではないか」といった旨の指摘が相次いでいた。

　米Open Source Initiativeが定める「オープンソースソフトウェア」の定義には「再頒布の自由」という項目があり、「ソフトウェアなどの一部として販売・頒布することを制限してはならない」と規定されている。商用利用の禁止はこの項目に反する。

オープンソースソフトウェアの定義（Open Source Inithiative）

　松尾研究室によると、商用利用可能なモデルの開発も今後検討しているという。