ニュース
さくらインターネット、GPUクラウド強化を前倒し 生成AI意識
さくらインターネットが、6月に発表したGPUクラウドサービスへの投資計画を前倒しで進めると発表。2024年に78億5000万円を投じると決めた。
さくらインターネットは8月21日、6月に発表したGPUクラウドサービスへの投資計画を前倒しで進めると発表した。同社は今後3年間で130億円を投じる計画を掲げており、2023年内に32億円の投資を発表していたが、24年以降の具体的な内訳は未定で、期末に向けて詳細を定める予定だった。しかし、当初の見込みを上回る引き合いがあったとしてから決定を前倒し。24年に78億5000万円を投じることを決めた。
資金はいずれもGPUサーバやネットワーク機器、ストレージ機器の調達に充てる。これにより、さくらインターネットは24年4月までに機材を調達できる見込み。
機材調達が早まったことで、計算環境の整備も前倒しに。同社は当初、25年4月から26年3月までに2EFLOPS(エクサフロップス)規模の計算環境を整備するとしていた。しかし計画の変更により、24年夏には同等の環境が整備できる見込みという。
さくらインターネットは、生成AI向けのサービスを提供するとしてGPUクラウドへの投資計画を発表。同社が北海道で運営する「石狩データセンター」に、米NVIDIAのGPU「NVIDIA H100 Tensor コア GPU」を2000基以上導入する計画などを明らかにしている。
関連記事
- ディープラーニング向けGPUサーバを1時間267円で さくらインターネットが提供
米NVIDIAの「TITAN X」や「Tesla P100」を搭載したサーバを1時間から使用できる。 - さくら、生成AI向けのクラウドサービス提供へ 「NVIDIA H100」を2000基投入
さくらインターネットが、生成AI向けのクラウドサービスを、2024年1月以降に提供すると発表した。データセンターに「NVIDIA H100 Tensor コア GPU」を2000基以上導入するという。 - さくらインターネット、「高火力コンピューティング」実現へ 大規模GPUクラスタ構築、ディープラーニングなど向けに提供
さくらインターネットは、「高火力コンピューティング」をコンセプトとした、演算能力に特化したサービスへの取り組みを始める。 - 「さくらのクラウド」に「NVIDIA V100」搭載サーバを使える新プラン 1時間481円から
さくらインターネットが、IaaS「さくらのクラウド」の新プランとして、GPU「NVIDIA V100」を搭載した仮想サーバを1時間単位で利用できる「さくらのクラウド 高火力プラン」の提供を始めた。短期間に高いパフォーマンスの計算資源が必要な機械学習などで利用を見込む。 - Appleから調達停止宣告されたImagination、“紛争解決”開始
AppleがiPhoneやiPadのGPUを内製化するとしてサプライヤーのImagination Technologies Groupに調達停止を通告した件で、ImaginationがAppleとの“紛争解決手続き”開始と、経営維持のためにGPU以外の主力事業を売却する計画を発表した。 - さくらインターネットかたる詐欺メールに注意 個人情報の窃取やサーバ不正利用の恐れ
さくらインターネットをかたるフィッシングメールが出回っているとして、同社が注意を呼び掛けている。
関連リンク
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.