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さくらインターネット、「高火力コンピューティング」実現へ 大規模GPUクラスタ構築、ディープラーニングなど向けに提供
さくらインターネットは、「高火力コンピューティング」をコンセプトとした、演算能力に特化したサービスへの取り組みを始める。
さくらインターネットは1月26日、「高火力コンピューティング」をコンセプトとした、演算能力に特化したサービスへの取り組みを始めると発表した。ディープラーニング(深層学習)や人工知能研究など向けに、高性能なコンピューティングリソースの提供を計画。夏ごろの正式サービス提供を目指す。
第1歩としてベンチャー企業・Preferred Networksと共同で、Infinibandをインターコネクトに採用した大規模なGPUクラスタを昨秋から構築し、実運用してきた。今後、本構築を進める。
ディープラーニングや人工知能研究など、大量の計算資源を必要とする技術分野への注目が高まっている。ただ、同社によると現在普及しているクラウドコンピューティングは「仮想化と共有によりハードウェアのピーク性能を引き出すことはできず、汎用的なサービスの枠内でシステムを組まざるをえない窮屈さがある」という。
クラウドでは提供できない「絶対的な性能と圧倒的な自由度」をもつサービスを「高火力コンピューティング」と位置付け、GPUやInfinibandなどによるハードウェア環境と、高性能なコンピューティングリソースを提供する計画だ。また、用途に応じてCPUを利用したサービスや、高性能・大容量ストレージを搭載したサービスなどさまざまなラインアップを展開する計画だ。
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