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産総研「覚醒プロジェクト」始動 独創的な研究に300万円支援、一線の研究者によるサポートも
AIなど「ディープテック」分野で、独創的な発想や優れた技術アイデアを研究する若手人材を支援する「覚醒プロジェクト」を産総研が始めた。
産業技術総合研究所(AIST)は9月12日、生成AI時代に対応した独創的な発想や優れた技術アイデア「ディープテック」を研究する若手人材を支援する「覚醒プロジェクト」を始めた。採択した研究に300万円程度の事業費を支援する他、トップレベルの研究者による指導を提供する。
ディープテックは、「特定の自然科学分野での研究を通じて得られた科学的な発見に基づく技術であり、その事業化・社会実装を実現できれば、国や世界全体で解決すべき経済社会課題の解決など社会にインパクトを与えられるような潜在力のある技術」と定義。
金銭面での支援の他、「AI橋渡しクラウド」(AI Bridging Cloud Infrastructure, ABCI)など産総研の最先端施設を無償で利用できる。
スーパーバイザーにロボット学の第一人者・松原 仁教授(東京大学次世代知能科学研究センター)を迎える他、産総研人工知能研究センターの大西正輝社会知能研究チーム長など一線の研究者がプロジェクトマネージャー(PM)に就任。事業終了後もPMや参加者による情報交換の場に参加できる。
高専、大学、研究機関、企業等などに所属する35歳未満の個人かグループが対象で、応募は2023年10月13日まで。書類と面接で審査し、採択されたら11月から2024年7月31日までの約9カ月間支援する。
プロジェクトは産総研から角川アスキー総合研究所が受託し、角川アスキー総合研究所が実施する。
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