ChatGPTユーザーは毎週1億人 著作権侵害防止の「Copyright Shield」追加
OpenAIはサンフランシスコで開催の初の開発者会議「DevDay」で、「ChatoGPT」のユーザー数が週当たり1億人になったと発表した。基調講演にはMicrosoftのサティア・ナデラCEOも登壇した。
米OpenAIは11月6日(現地時間)、サンフランシスコで初の開発者会議「OpenAI DevDay」を開催した。サム・アルトマンCEOは基調講演で、同社のAIチャットボット「ChatGPT」のユーザー数が、週当たり1億人になったと発表した。
アルトマン氏はまた、企業向けの「ChatGPT Enterprise」がFortune 500社の92%以上に利用されていること、同社のAPIを利用する開発者は200万人以上になったことなども紹介した。
基調講演には同社に出資する米Microsoftのサティア・ナデラCEOも登壇し、OpenAIと「AGIの構築で強力できることを嬉しく思う」と語った。
DevDayでは、ChatGPT Enterpriseと開発者向けの新機能「Copyright Shield」も発表された。OpenAIの製品を使っている開発者と企業ユーザーがアプリやサービスに関する著作権侵害で提訴された場合、介入して擁護するというもの。保護対象に無料版および月額20ドルのChatGPT Plusユーザーは含まれない。
同社が提供するChatGPT、GPT-4、DALL・E 3などの生成AIモデルは、Web上の既存の膨大な量の公開データを使ってトレーニングされている。
既に米Adobe、Microsoft、米Googleなどが同様の機能を発表済みだ。
DevDayではこの他、ノーコードでChatGPTのカスタム版を作れるGPTsとその販売ストア、GPT-4 Turbo、開発者向けのAssistants APIなども発表された。
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