セゾン情報システムズ、“データ活用ビジネス”アイデアソン開催 学生5人がユーザー目線でプレゼン
セゾン情報システムズは、専門職大学の学生が参加したデータ活用に関するビジネスアイデアの発表会(アイデアソン)を行った。
セゾン情報システムズは11月10日、専門職大学の学生が参加したデータ活用に関するビジネスアイデアの発表会(アイデアソン)を行った。参加したのは情報経営イノベーション専門職大学(iU)の学生5人。テーマである「新たなデータビジネスの創出」に基づき、それぞれが考えたアイデアを発表していった。
セゾン情報システムズではこれまで、ファイル転送ソフト「HULFT」などを提供してきたが、2月にはクラウド型データ連携プラットフォーム「HULFT Square」を提供開始。データ連携の推進する活動を行っており、その一環としてiUと協業、データ活用で新しいビジネスの創出を目指すべく、iUの学生が出したアイデアを元に新規事業を生み出すアイデアソンの開催にいたった。
まず1人目に発表した学生は小中学校など向けに提供される「出欠管理システム」と災害情報を組み合わせたアイデアを発表。昨今話題になっている熊の出没情報や地震などの災害情報と組み合わせることで、児童の安全を確保するというものだ。プレゼンを聞いたセゾン情報システムズからは「それぞれ独立して存在しているが、それら組み合わせる発想はなかった」と評価した。
続いて登壇した学生は、自身が飲食店のアルバイトで感じた悩みを解決できるアイデアとして「飲食店不足予測システム」を提案。予約状況や天気情報に基づき、必要な食材や人材を提案する他「忙しさに見合った時給の計算もできる」など、待遇の改善案にも切り込んだ。
3人目の学生がプレゼンしたのは「トレンド管理」システムだ。SNSのハッシュタグや音楽のプレイリスト、Webサイトの検索ボリュームなどのデータを集計してスコア化、それに基づいたランキングを提供するというもの。このアイデアは、今回のアイデアソンで高評価を獲得し、今後セゾン情報システムズと組んで実際に事業化に向けてさらなる取り組みを進めるという。
他2人の学生は事情により現地参加ができなかったため事前に撮影した動画でプレゼンを実施。「メタバース内でのプライバシーを確保できるシークレットモード」や「災害時の避難経路、場所案内システム」など、それぞれ個性的なアイデアを披露した。
これらのプレゼンを聞いた総評として、同社マーケティング部の野間英徳部長は「学生の皆さんはユーザー目線で日常生活の中のさまざまな課題を見つけ、それを解決する方法を提案してくれた。私たちはどうしても『どうやって作るか』などシステム目線になれてしまっていた。ユーザー目線を思い出せてくれて、私たちにとっても刺激になった」と学生たちを評価した。
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