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ボールベアリングを使ったトラックボールはなぜ心地よいのか ベアリング製造元に聞く分かりにくいけれど面白いモノたち(2/5 ページ)

エレコムのトラックボール「IST(イスト)」シリーズにはボールベアリングを採用したモデルがあり、その操作はとても心地よい。そのボールベアリングを供給しているのが、ミネベアミツミというメーカーだ。

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 しかし、ここまで指に伝わる感触や操作性が違うと、一概にどちらが優れているとはいえない。指先で操作するものだけに、この違いは好みの個人差が大きいと思われる。


このように親指でボールを操作する。電源ボタンが上部パネルに用意されているのがうれしい

 だからこそエレコムでは、支持パーツをユーザーが簡単に着脱できるようにして、トラックボールや人工ルビーの支持パーツを別売するのだろう。交換を試してみたが、不器用な筆者でもさほど時間をかけずに入れ替えることができた。トラックボール本体に専用の工具が付属しているのもうれしい。


こんな風に、支持パーツを外して交換ができる。写真は人工ルビーのパーツを外したところ。ユーザーの手で簡単に交換できるのが魅力

 ただ、ボールベアリングのタイプは、とにかく、短い距離でのカーソル移動が圧倒的に楽なので、テキスト入力がメインの私のような文章仕事が多い人にはボールベアリングのタイプが使いやすいのではないかとは思っている。


オプションの支持パーツも人工ルビー3個セットが実売1280円、ボールベアリング3個セットが2380円と、比較的安価。写真は交換用ベアリングユニット

 そのボールベアリングをエレコムに供給しているのが、ミネベアミツミというメーカーだ。現在は精密機械部品を中心に、半導体やモーター、センサー、自動車部品、航空機部品、スマートシティソリューションや照明機器など幅広い製品を扱い、日本の製造業メーカーでは大手の会社だが、その始まりが、今回のトラックボールに使われているような、小径のいわゆる「ミニチュア・ボールベアリング」の製造。社名のミネベアは、「ミネチュア・ベアリング」の略から来ているのだそうだ。

 ボールベアリングというと、比較的大きな部品の方が馴染があるが、モーターなどには当たり前に小さなものが使われている。ただ、今回のトラックボールのように、実際にボールベアリングを指で回して操作するという経験はあまりない。そのため、ボールベアリングの性能差というのは、どういう形で現れるのか、今、トラックボールに使われる意味とは何かなど、身近にある部品の割に、その実情を知らないことに気がついた。

 そこで今回、ミネベアミツミにボールベアリングについて話をうかがった。

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