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クラウドスイッチャーは放送局に浸透するか ソニー担当者に聞く「新たな一手」小寺信良の「プロフェッショナル×DX」(4/4 ページ)

多くの放送機器を抱えるソニーではInter BEE 2023で多くの新製品を展示したが、筆者が個人的に気になったのがソフトウェアスイッチャーの「M2L-X」である。プロの世界ではIP化およびクラウド活用の一環として、ソフトウェアスイッチャーへの関心が高まっている。今回の企画担当者に話を聞いた。

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あとは放送局が垣根を超えられるか

 リモートプロダクションにおいてソニーが持つ重要なソリューションとしては、2020年に子会社化したノルウェーNevion社の「VideoIPath」がある。遠隔地にあるネットワークリソースをローカルと同じようにオペレーションできるプラットフォームで、Inter BEE 2023の会場ではIPパビリオン内でも使用されていた。


(DSC05599.JPG)Nevion社のIPメディアノード「Virtuoso MI」

(DSC05685.JPG)IPパビリオンで稼働していたVideoIPath

 すでにスウェーデンの放送局では、本社にあるMLS-X1の9セットを遠隔地の支社のサブから利用するといった運用もされており、将来的には国を超えてノルウェーとの間でも相互にリソースを共有する構想もある。

 MLS-X1やM2L-Xのようなリソースをネットワーク間で共有するということは、機材リソースの節約に見えるが、実際にはオペレーションする人的リソースの共有だ。自局の番組を系列局の放送技術者にオペレーションしてもらうといったことも可能になる。

 機材はもうつながった。あとは放送局が、垣根を越えてつながれるかどうかである。

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