KDDIも参加するSpaceXの「Direct to Cell」対応Starlink、まずは6基打ち上げ
SpaceXとT-Mobileは、1月2日にFalcon 9で6基の「Direct to Cell」対応Starlink衛星を打ち上げたと発表した。KDDIを含むパートナー企業のスマートフォンは、直接これらの衛星と接続することでどこでもテキストメッセージを送受信できるようになる見込みだ。
米SpaceXと米T-Mobileは1月3日(現地時間)、2日にFalcon 9で6基の「Direct to Cell」向けStarlink衛星を打ち上げたと発表した。「空が見えるほぼすべての場所」で、まずはスマートフォンでのテキストメッセージ送受信が可能になる。
Direct to Cellは、SpaceXと米T-Mobileが2022年8月に発表した「Coverage Above and Beyond」プロジェクトによるスマートフォン向け通信サービス。この機能をサポートするStarlinkは「宇宙で携帯電話の基地局として機能する高度なモデムを搭載して」おり、「世界中のMNOは、ハードウェアやファームウェアを変更せずに」サービスを提供できるとしている。
Direct to Cellには現在、日本のKDDIを含む世界の8社が参加している。日本では、KDDIのau通信網によってauのスマートフォンがStarlinkと直接つながり、サービスを利用できるようになる見込み。
イーロン・マスクCEOはXへのポストで「地球上のどこでもスマートフォンの接続が可能になる」が「ビームごとに最大7Mbしかサポートしないことに注意してほしい。他に接続手段がないい場所では優れたソリューションだが、既存のモバイルネットワークとの競争力はない」と語った。
T-MobileもKDDIも、本稿執筆現在、具体的なサービス開始時期や提供方法(有料か無料かなど)は発表していない。
SpaceXは、今後もDirect to Cell対応Starlinkを打ち上げ続け、2025年には音声通話も可能にする計画としている。
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